2022年5月6日送分。
「ロシア軍のウクライナ蹂躙を遅らせたスターリンクは、テクノポーラー時代の幕開けを告げたのか!?」
今年2月、ウクライナに侵攻したロシア軍は、当初、ウクライナのインターネットを遮断しようと試みました。これに対抗して、ウクライナ政府は、各国の政府と企業に制裁と支援を呼びかけましたが、この呼びかけに応じたのが、アメリカの起業家、テスラのCEOとしておなじみですが、航空宇宙メーカー『スペースX』のCEOでもあるイーロン・マスク氏です。
そのスペースX社が、ロシアの侵攻直後から、自社の衛星通信システム「スターリンク」のウクライナ向けのサービスを始めるとともに、専用の通信設備を大量に提供し、ロシア軍の監視や攻撃などにも大きく貢献していることが話題になっています。
このスターリンクの活躍で思い出してほしいのは、以前にも、番組でご紹介したアメリカのコンサルティング会社「ユーラシア・グループ」が、毎年公表している「世界の10大リスク」で、今年2番目の大きなリスクとして掲げていた「Technopolar World(テクノポーラーな世界)」。つまり、「巨大なハイテク企業が支配する"極"になってしまった世界」が直面する脆弱性の問題です。
イーロン・マスクは、アメリカのツイッター社を買収し、非上場化すると発表していますが、最近になって、再度、上場させる計画を示唆しました。情報インフラとしてのTwitterの言論の自由が守られるのかといった観点からも大きな話題を集めています。
そこで、今日はITジャーナリストの三上洋さんをゲストにお迎えして、「Technopolar World」が投げかけている「光と影」についてお話を伺っていきます。
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