産経新聞の映画担当記者が試写会で見た4作品をレビューします。
①「ふたりのマエストロ」父も息子も、パリの華やかなクラシック界で活躍する指揮者の親子。父フランソワは40年以上のキャリアを誇る大ベテラン。息子ドニも才能を発揮し、著名な音楽賞を受賞。しかしライバル同士でもある父子は、互いを素直に認められない。そんなある日、フランソワは生涯の夢でもあった世界三大劇場「ミラノ・スカラ座」音楽監督就任の依頼の電話を受ける。しかし、翌日、ドニにスカラ座の総裁から呼び出しがあり、父ではなくドニへの依頼の誤りだったことを告げられる。ドニは父に真実を伝えなければいけないが…。/
②「SAND LAND」「ドラゴンボール」などの人気漫画家、鳥山明の年前の漫画をアニメ化。物語の骨格はしっかりとし、キャラクターも魅力にあふれる。さすがだ。ハリウッドでSF大作の実写版を作ってほしいほどだ。いや、横嶋俊久監督の演出も確かなものなのだろう‥/
③「ブギーマン」米作家、スティーブン・キングの同名短編小説を大胆にアレンジし、登場人物も増やして製作されたサスペンス・ホラー。タイトルのブギーマンとは、欧米の民間伝承に登場する怪物を指す。女子高生のセイディと幼い妹ソーヤーは、母親の突然の事故死から立ち直れずにいる。セラピストの父親ウィルもその悲しみから娘たちと向き合うことができずにいた。そんな家族に正体の知れない何かが暗闇から忍び寄っていた。/
④「高野豆腐店の春」名優、藤竜也が三原光尋監督と組んで職人を演じる主演作の3本目。写真店主、料理人ときて今回は豆腐職人だ。冒頭、娘の春(麻生久美子)が朝の挨拶をする以外、せりふは一切ないまま、父娘が淡々と豆腐を作る姿を見せる。そうして、藤が演じているのが確かに豆腐職人なのだと観客に納得させてから、父と娘の家族愛の物語が始まる。三原監督もまた、職人のように仕事が丁寧だ。/
■ナビゲーター 德重翠(木村きょうや声優・ナレータープロ養成塾)
■サムネ画像は映画「ふたりのマエストロ」© 2022 VENDÔME FILMS ‒ ORANGE STUDIO ‒ APOLLO FILMS
■「シネマプレビュー」では、産経新聞文化部の映画担当記者が試写を見た感想を率直にレビューします。メジャーな作品から、上映館数の少ない玄人好みの作品まで、幅広くセレクト。単館上映の作品は観るのをためらいがちですが、記者による踏み込んだ感想で「観に行きたくなる」こと必至。新聞社としての信頼と自信を持って魅力をお伝えします。
■番組のフォロー、評価をお願いします!
■産経Podcast おすすめの番組
①『戦後史開封:ゴジラ編』1954年に劇場公開された初代「ゴジラ」。映画のアイデアは、日本を騒然とさせたビキニ環礁の水爆実験から生まれた‥。ゴジラ誕生の舞台裏をラジオドラマ風にお届けするドキュメンタリー番組。
・Spotifyで聴く(リンク)
・ApplePodcastで聴く(リンク)
・Amazon Musicで聴く(リンク)
②『ラーメン官僚と山口えりこの〝ずるっとラーメントーク〟』これまでに実食したラーメンは18,000杯以上の、現職の国家公務員で〝ラーメン官僚〟こと「かずあっきぃ」さんと、飲食トレンドリサーチャーの山口えりこさんの実用的なラーメン談義をお届けする番組。
・Spotifyで聴く(リンク)
・ApplePodcastで聴く(リンク)
・Amazon Musicで聴く(リンク)
■番組SNSでは最新情報をお届け
・X(旧Twitter)
■産経Podcast 公式ウェブサイト
・https://sankeipodcast.com/
■産経Podcastとは。
新聞紙面では伝えきれない情報を、産経新聞社の記者陣が厳選。
ニュース解説、ドキュメンタリー、歴史、エンタメ、インタビューなどオリジナル音声コンテンツをお楽しみください。
■アンケートフォームはこちら(リンク)
See omnystudio.com/listener for privacy information.
Create your
podcast in
minutes
It is Free