153_イスラム教の特別な期間:ラマダン_Ramadan: A Dedicated Period for Muslims
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[Japanese script]
マレーシアには3つの異なる民族の文化があることは何度か紹介していますが、今日はこの国の国教でもある、イスラム教の文化についてお話します。毎年、イスラム教の人々にはある試練が訪れますが、みなさん、なんだかわかりますか?ラマダンです。ラマダンとは、簡単に言うと断食を行う期間のことです。イスラム教には五行と言われる信仰上の義務があって、そのうちの一つがこのラマダンです。この期間中、日の出から日没まで一切食べたり飲んだりしてはいけません。なぜこんなことをするのかというと、普段の悪い習慣から一か月間離れることで、自分の欲求をコントロールすることを学ぶという目的があるそうです。そのため、ラマダンの期間には、断食だけでなくケンカや他人の悪口などは慎まなければならないと言われています。また、信仰心を高めることも目的の一つなので、コーランを読み直し、心静かに過ごす人が多いようです。
マレーシアでは、日の出が始まるだいたい午前6時頃に断食が始まります。ムスリムの方は午前5時頃には起きて、サフールと呼ばれる朝ごはんの準備をします。何を食べるかは人それぞれの様で、特に決まりはありません。それよりも断食に備えて水分をたくさん取るほうが大事のようです。朝食が終わると、いよいよ断食の時間です。初めの数日はのどが渇く感覚やお腹がすく感覚に体を慣らすのが少し大変ですが、徐々に体が慣れてきます。しかし、体力を保つのが難しいので、お昼寝をたくさんして体力を温存させる方もいるそうです。午後7時ごろになると、断食が終わる時間です。断食後の食事イフタールは皆で食べるほど良いと考えられているため、家族や友達と大勢で食べる方が多いです。イフタールの時間が近づくと、台所でたくさんの量の夕食を作り始めたり、ショッピングモールではレストランがどこも満席になるほど混み合います。他にも、マレーシアではレストランやホテルがラマダン限定のビュッフェを提供したり、道中には「ラマダンバザール」と言われる食べ物を販売する店がたくさん立ち並びます。
ちなみに、「一ヶ月も断食したら痩せるんじゃない?」と思う人もいるかもしれませんが、体重が増える人も多いんです!!イフタールの時間にお腹いっぱい食べたり、夜遅くまで友人や家族と団らんしながらデザートや軽食を食べたりするからかもしれません。
さて、イスラム教徒にとって神聖な修行であり慣習であるラマダンを終えると、「ハリラヤプアサ」という断食明けのお祭りが盛大に行われます。断食を終えた朝、モスクで礼拝した後、友人や親せきの家を訪問しあって一緒に食事をとるんです。ラマダンで再認識した食べものへの大切さに感謝する時です。子どもにはドゥイハリラヤというお年玉のようなものが配られたり、前もって準備した特別なお菓子がふるまわれたりします。ラマダンの終わりころになると、ハリラヤプアサに備えて帰省する人が増え、たくさんの人がお菓子を準備したり、服を新調したり、部屋の模様替えや大掃除をしたりします。イスラム教徒の人々にとって、一年で最もおめでたい日の一つでもあります。日本の年末年始にちょっと似ていますね。
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