「未来授業」。今週の講師は慶應義塾大学大学院の砂原秀樹教授。サイバーセキュリティ研究センターの所長で、日本におけるインターネットの基盤を作った一人です。
地球を覆う網となり、一つになったthe Internetは情報に新たな価値を与え、社会の基盤になった一方、セキュリティ面の危機も抱えていると砂原教授は言います。大手のネット販売会社の名を騙って、クレジットカードの個人情報やお金をだましとる手口もあれば、被害は現れていなくても、既にパソコン内に潜伏し、盗むタイミングを見計らっていることもあるそうです。3億7000万円の詐欺被害を被った大企業もありました。一番問題なのは、こうした悪意。
未来授業3時間目、テーマは 『サイバー空間にある危機とセキュリティ』。
砂原秀樹
1983年慶應義塾大学工学部卒業。1985年同工学研究科修士課程修了。1988年同理工学研究科後期博士課程所定単位取得退学。工学博士。2001年奈良先端科学技術大学院大学情報科学センター教授。2005年情報科学研究科教授。2008年より現職。1984年から日本におけるインターネットの構築とその研究に従事。2005年よりインターネットを通じて環境情報を共有するLive E! Projectを開始。インターネット上に分散した人間の行動、ネットワークセンサ、自動車、物が生成する情報から知識を構成することに興味を持つ。またインターネットを基盤とした安心・安全な社会を構築するためのセキュリティ、プライバシーの研究にも従事。プライバシー情報を統括管理する仕組みとしての「情報銀行」プロジェクトを推進。
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