天と人と国を愛して
私は日本統治時代の終わり頃に生まれ、抑圧のもとで育ちました。解放を迎えた後は、共産党からの宗教弾圧を受けながらも神様に侍って生活し、自由を求め、命懸けで南に下りてきました。また、戦争が始まるとソウル、大邱、戦争が終わってからも済州、春川などの学校を転々としながら、浮き草のような生活を送りました。ですから、学びに対する渴望は、誰よりも強くあったのです。
韓国動乱後の混乱期、私は困難な中で、ソウルの聖貞女子中学校を卒業しました。この私の母校は、まさに一生忘れられない人生の揺籃でした〇青少年時代に過ごす学校は、人生においてそれほど重要な意味を持つのです。
三十数年後、母校を訪ねてみると、校名は「善正」に変わっていましたが、私を教えてくれた先生方が数名、変わらず勤めていらつしやいました。先生方は私のことを覚えていらつしやり、私もまた、先生方を忘れることはありませんでした。私たちは喜びにあふれ、昔の大変だった時代のことをしばし語り合ったものです。
善正中学校は今や、統一家の一員となりました。私の母校として、真の教えを実践し、教育の模範を示しています。
私たち夫婦は苦学生を見ると、自分たちが苦労した頃が思い出されるので、彼らが空腹に困らずに勉強に専念できるよう、援助しました。さらに、すべての青少年が自分の夢を成し遂げられるよう、韓国はもちろん、六大陸に幼稚園から大学院まで、様々な学校を建てました。アメリカには中学、高校、神学校、四年制の総合大学があり、韓方医学も教えています。南米やアフリカには農業、医学を教える専門技術学校をはじめ、世の中に必要とされる学校を設立しました。
それらすベての学校では、「愛天、愛人、愛国」の建学精神に則り、世界のために献身する人材を育てています。「愛天」とは、神様を愛するということです。真の愛と真理の本体であり、人格の原型であられる神様を正しく知り、そのみ旨に従って生きていくことです。「愛人」とは、ために生きる生活を実践し、共に生きる市民精神を育むことです。「愛国」とは、祖国を愛し、自分に与えられた才能を伸ばして、神の国をつくり上げていくことです。
一九七四年、私たちは韓国に、リトルエンジェルス芸術学校を設立しました。それに先立つ一九六二年、苦労に苦労を重ね、リトルエンジェルス芸術団をつくったのですが、リトルエンジェルスは瞬く間に、世界を巡回するまでに成長し、行く先々で韓国の美しさと伝統文化を披露して、多くの人から拍手喝采を浴びることになりました。その天使たちをさらに育てるため、リトルエンジェルス芸術学校を設立したのです。
今やそれが仙和芸術中•高等学校へと発展し、芸術分野のグローバル人材を育成する学校に成長しました。その校門に入ると、「GatewaytotheWorld(この門は世界に通じる)」という言葉が、真•っ先に出迎えてくれます。この学校出身の世界的な声楽家やバレリーナなどが、今この時間にも、地球のあちらこちらを飛び回りながら活動しています。
リトルエンジェルス芸術学校の設立から数年後には、景福小学校を引き継ぎ、その後も善正中学校と善正高校、善正国際観光高校が、統一家の誇る学校となっています。
景福小学校は一九六五年に開校した、歴史と伝統のある学校です。
善正中学校と善正高校は、知識教育を超え、人格教育と心情教育を行うためにあらゆる努力を傾けています。さらに、世界的な人材を育成するという目標のもと、様々な国から来た留学生が一緒に学んでいます。
善正国際観光高校は、「観光産業をリードする人材の育成」に目標を置く特別な学校です。この学校では毎年五月十五日の「師匠の日」に、脱北した教師を招請して「南北の教師が共に迎える師匠の日」という行事を開催し、迫りつつある統一に脯えています。
清心国際中•高等学校は、青々とした水をたたえる清平湖のほとりにある、私立としては韓国初の国際中•高等学校です。世界的指導者として活躍する人材を育てるため、長い間、精誠を尽くして最高の学校を設立しました。二〇〇九年に送り出した最初の卒業生をはじめ、多くの卒業生が国内の優秀大学はもちろん、アメリカのアィビーリーグや日本の名門大学など、世界的な大学に進学しています。将来、清心が育てたグローバル人材が世界平和に寄与すれば、それが清心にとって大きな功績となり、誇りとなるでしょう。清心の卒業生たちが世界の舞台で活躍する日がすぐそこまで近づいています。その時、韓国は教育先進国としてその名を轟かせることでしょう。私たちは何よりもまず、教育に心を尽くし、精誠を込めなければなりません。人材は、自然にでき上がるものではないし、テストの点を取るための勉強をさせれば育つというものでもありません。そのため、私は青少年向けの人格教育の教材を開発し、世界的に普及させるということもしました。
私たちは彼らが'強靱な体力と優れた人格と共に、知識と知恵を兼ね備えられるよう、導いてあげなければなりません。そのような真の人材を育てる責任が、私たちみなにあるのです。
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