日付:一九九六年九月十五日
場所:韓国、ソウル、オリンピック•フェンシング競技場
行事:「世界平和家庭連合」百八十五ヵ国結成韓国大会
尊敬する内外の貴賓、世界平和連合の会員、紳士淑女の皆様。冷戦の終息とともに平和と社会正義に対する新しい希望が急速度に全地球星に拡大しています。新しい世界の現実を無視し、直視できない指導者たちは、津波のように押し寄せる変化に流されてしまいます。今、私たちは新しい世紀の分岐点に立って、私たちの伝統的な考え方を再検討し、新しい機会と価値観を迎えることに、果敢に進んでいくべき時だと信じます。私はきょう皆様に、世界平和の実現と真の家庭の価値についてお伝えできることを光栄なことと存じます。
神様は宇宙と愛の根源この世の中には、男性と女性の二種類の人が暮らしています。彼らは互いに立場を変えることはできません。皆様も自分が願ってそのように生まれたのですか。あるいは、私たちは願わないのに、そのように生まれたのですか、それとも、願いもしなかったのに、そのように生まれたのですか。私が思いもせず、願いもしなかったのに、そして、原因はもちろん、結果も過程も分からないのに、そのように生まれたのです。
人がいくら偉大だとしても、原因的な存在ではなく、結果的な存在であることを否定できません。したがって、第一原因である存在がいなければなりません。そのお方は誰でしょうか。男性でしょうか、女性でしょうか。その第一原因的な存在を神様と呼んでも、どのような名で呼んでもいいですが、その原因的な存在がいなければならないのです。きょう、ここには、我こそはという著名な方々がお集まりになっていますが、「神様がどこにいるのか。見せてくれれば私は信じよう!」とおっしゃるかもしれません。しかし、少なくとも、その原因的な存在を否定してはならないことを、まず警告しておきたいと思います。
きょう、私は「宇宙の根本を求めて」というテーマでお話しいたします。私たちが宇宙の根本を求めていけば神様に帰着しますが、そのお方は男性格と女性格の二つの性禀を所有しておられることを知らなければなりません。それでは、宇宙の出発の原因はどのようになっているのでしょうか。神様に対してはまだ分からないとしても、私たち人間は男性と女性、そして主体と対象から成り立っています。鉱物界の分子を見れば、陽イオンと陰イオンから構成されており、植物界は雄しベと雌しベ、動物界は雄と雌、そして人間は男性と女性から成り立っていることを見ることができます。
存在界を調べれば、鉱物界、植物界、動物界、どの世界を問わず、次元のより高い陽性と陰性が、より低い陽性と陰性を吸収して、存在、発展していることを知ることができます。なぜこのような現象が生じるのでしょうか。このすべての存在世界は、万物の霊長である人間を完成させる責任があるからです。鉱物界を見ても陽性と陰性、すなわち主体と対象が愛という概念のもとに、互いに一体となって存在しており、植物界も同様に、すべて雄しベと雌しベ、すなわち主体と対象が愛を中心として、一つに結合して存続するのです。最近、医学界では病原菌にまでも陽性と陰性があると言っています。
主体と対象、すなわち陽性と陰性が一つになるとき、何を中心として一つになるのでしょうか。キスすることによってでしょうか。愛は概念であって、実在ではありません。愛が定着できる実在は何でしょうか。男性が男性に、女性が女性になるようにするものが何であるかを知りませんでした。それが正に生殖器です。それを嫌う人がいますか。好きであれば、どのくらい好きですか。今まではそれが善くないものと考えたとしても、今からは貴く思わなければなりません。
変わらない宇宙の鉄則未来の世界は、どのような世界でしょうか。生殖器を絶対的に貴く思う世界になるとすれば、その世界は善い世界でしょうか、悪い世界でしょうか。栄える世界でしょうか、滅びる世界でしょうか。冗談ではありません。神様が人間を創造されるとき、最も重要視して、精魂を込めてお造りになった箇所とはどこでしょうか。目ですか、鼻ですか。心臓でしょうか。でなければ頭脳でしょうか。
それでは、世界平和統一のための家庭連合の目的は何ですか。道徳と宗教など、すべての分野を完全に超越し、夫婦が完全に一つとなって、神様までも拍手で歓迎できる人が暮らす世界なのですが、そのような世界では、夫と妻の生殖器の主人は誰でしょうか。夫の生殖器の主人は妻であり、妻のものの主人は夫です。生殖器の主人が互いに取り替えられていることを知りませんでした。簡単な真理です。これを否定できないというのです。
千年、万年、歴史がいくら流れても、この真理は変わりません。あらゆる男性たちはそれを自分のものだと考え、またあらゆる女性たちもそれを自分の所有だと考えたために、世の中がこのように滅びつつあるのです。互いに主人を間違えているという話です。すべての人たちは、愛は絶対的であり、永遠のものだと考えていますが、その永遠の愛の主人がひっくり返っていることをはっきりと知るなら、世の中がこのようになっていなかったはずです。
博士や学者は数多くいますが、このこと一つ考え抜いた人はいません。皆様はこれを否定できますか。皆様の父母、祖父母、曾祖父母、そして人類の先祖とさらには宇宙の根本であられる神様に尋ねても、すべて同意するようになっているのです。これが鉄則です。この真理こそ、宇宙が億万年過ぎても原理原則として残るので鉄則です。そして、神様のみ前に出ていけば、この鉄則によって正しい人と間違った人の判定を受けるようになるのは当然のことです。アダムとエバの堕落も、正にこの鉄則に背いたことに由来しているのです。
アダムやエバは、自分たちの生殖器を自分たちの所有だと錯覚したのです。考えてみてください。善悪を知る木の実を取って食べたからといって、アダムとエバを追い出しますか。根本的な問題を誤って、宇宙のどこからも公認を受けられなくなったために、追放されてしまったのです。鉱物界や植物界や、動物界の雄と雌もすべて、愛の相対のために自分の生殖器を保管していることを、アダムとエバが知らなかったというのです。それでは、生殖器は何のために存在するのでしょうか。愛のためです。愛を探すために男性と女性として生まれたというのです。
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