日付:二〇一二年九月十七日
場所:韓国、京畿道、加平郡、清心平和ワールドセンター
行事:基元節勝利のための統一教会世界指導者特別集会(真のお母様)
尊敬する内外の貴賓、そして全世界の祝福家庭の皆様。今日私たちは、実に重要な神様の摂理的経綸の中において、空前絶後の歴史的で、革命的な大転換期を迎えています。人類の善なる血統の根として来られた再臨主、メシヤ、救世主、そして真の父母様であられる私の夫、文鮮明総裁が霊界に旅立たれました。したがって私たちは、真の父母様の勝利圏を相続し、「一人の神様のもとの一つの家族」の平和理想王国を創建すべき摂理的出発点に立つようになりました。
真の父母様の顕現真のお父様の聖和は、全生涯を共に歩んできた私や、私たち全員にとって、量り知れない苦痛と悲しみです。人類の永遠の愛の本体であられ、真の父母であられる神様の心情も、到底量り知ることはできません。しかし他の側面から見れば、太初の天地創造から神様が立てた天法に従って、この地上で人類歴史以来、誰一人として成就できなかった摂理的課題を完成、完結、完了され、霊肉界を主管されるために、今や霊界へと生を移されて、新しい次元の摂理を開くようにされる、希望の時でもあります。人間が知るどのような言葉や文章をもってしても表現できない万感迫る中で、今日の摂理的転換期を迎えています。
皆様も御存じのとおり、私は清く純粋な少女時代に、天の導きを受けて真のお父様にお会いし、天が準備してこられた摂理に従い、十七歳という花のような年齢で、天宙史的な「真の父母様の御聖婚」の恩賜を受けるようになりました。摂理の道において、私は、真のお父様の伴侶となって、全生涯をその方に侍り、天倫の摂理の道を共に乗り越えてきました。
私は幼くはありましたが、この摂理の道を出発してから、大きくは二つの使命を完遂するために全力投球してきました。第一に、私の当代において、恨の積もった神様の蕩減復帰摂理を終結することであり、第二に、神様のみ旨である理想世界の具現を真のお父様に侍って、当代で完成してさしあげることでした。
人類の先祖、アダムとエバの堕落以後、神様の救援摂理歴史は絶えず進められてきましたが、今まで誰一人として蕩減復帰の摂理路程を完成できないまま、真の父母様の顕現を待ち望んできたのです。サタンが霊肉界における主権をもち、全権をもって君臨する、凄絶な摂理的状況の中で、真の父母の路程は出発しました。
六千年間主権を握ってきたサタンが悪の先祖として最も恐れるのは、善の先祖となる「真の父母」が出現することだったので、どれほど激烈な反対と悪逆の限りを尽くしてきたことでしょうか。真のお父様は、一九六〇年、私との聖婚を通して「真の父母」の位相が確立されるまで、量り知れない蕩減の摂理路程を通過してこられました。人類にとって真の父母は、たった一度しか迎えることができないのであり、その一度の真の父母が永遠に真の父母様であられます。
一九四五年、第二次世界大戦の終息とともに、真のお父様は公的生涯の摂理路程を出発されるようになりました。天が準備してきたキリスト教の二千年の精誠の基台の上に、神霊運動を中心とした韓国のキリスト教が、「摂理的新婦」の使命をもって天が送られた再臨のメシヤを新郎として侍り奉り、「実体的新婦」をお迎えする摂理を展開しなければなりませんでしたが、キリスト教はその摂理的責任を果たすことができませんでした。
二千年のキリスト教の霊的基盤と連合国軍の勝利を通した実体的な摂理的基盤を全て失ったので、真のお父様は、千辛万苦の摂理的事情の中で独り、興南監獄という地獄の底から、再び蕩減復帰の摂理路程を展開され、ついにサタンの激烈な攻撃に忍耐して打ち勝たれ、サタン分立の勝利的基盤を打ち立てられました。その基盤の上に、キリスト教に代わる「摂理的新婦」の使命をもって、一九五四年に「世界基督教統一神霊協会」を設立され、その基台の上に「実体的新婦」として私を迎え、歴史的な聖婚式を挙行することにより、ついに一九六〇年、真の父母の路程が出発するようになったのです。
真の父母様の摂理路程尊敬する貴賓の皆様。愛する祝福家庭の皆様。真のお父様が捜し出された天のお父様は、どのようなお方でしょうか。栄光と尊敬の玉座にいらっしゃる創造主ではなく、罪悪によって死の境地に陥ってしまった子女を捜して、千万里を駆けてきた真の愛と心情の「真の父母」であられます。真のお父様は生前、とても大事にされたみ言「天地人真の父母定着実体み言宣布」の講演文の中で、神様の実在に対して、このようにお話しされています。
「皆様!億劫(一劫の億倍、極めて長い時間のこと)の時間と精誠を注ぎ、御自身の子女として創造した人間が、堕落によってサタンの血統を受け、暗闇の中に隠れてしまったその瞬間から、神様が受けられたその苦痛がどれほど大きいか御存じですか。骨がきしみ、身が震える凄絶な苦痛の中で数千、数万年を耐え、待ってこられた皆様の父が、どれほど長く険難な蕩減のトンネルを経てこられたか、考えてみましたか。このようなかわいそうな父のために、一瞬でも涙を流してみたことがあるのかというのです」。
そうです。真のお父様は、このように苦痛を受けておられる神様を全身で感じられる実体となられ、血と汗と涙で真の父母の路程の四十年間を勝利され、ついに二〇〇一年、「神様王権即位式」を奉献されました。
内外の貴賓の皆様。「神様王権即位式」が奉献されるまで、真の父母様の四十年摂理路程は、誰も想像することのできない凄絶な峠を越えていく道でした。悪主権のサタン勢力圏との生命を懸けた「七顚八起」(七転び八起きのこと)の闘争が続き、一瞬たりとも緊張を緩めることのできない死生決断、全力投球の路程でした。特に六千年摂理歴史の完結と人類救援のための荒野時代を締めくくるため、真のお父様が自ら進んで選ばれた地獄の底、ダンベリー刑務所で受けられた苦難と血のにじんだ蕩減路程等のすべてを、どのようにして筆舌に表すことができるでしょうか。
人類が望んでいた救世主であるにもかかわらず、日本の圧制や北朝鮮の共産党の権力、そして韓国の自由党政権によって囹圄(獄舎)の身となられ、ひたすら蕩減の人生を貫いて歩んでこられた真のお父様が、アメリカの牢獄に向かいながら語ってくださったみ言を、私は今も鮮明に記憶しています。「心配しなくていい。牢獄の向こうに新しい希望の世界が待っているだろう!」
しかし、一番近くでその崇高な御生涯を直接見つめ、共に歩んできた私としては途方もない悲しみでした。特に共産主義者たちが真の父母様の生命までも狙う、そのような切迫した状況の中で、サタンの巣窟である牢獄におられる真のお父様のことを考えるとき、胸が詰まる心情でお父様の身辺と健康を案じて、天のみ前に切実に祈り求めました。そのような蕩減復帰の摂理的事情を、天だけは覚えてくださるでしょう。
一九八五年八月ついに真の子女を代表して、次男の興進君の犠牲と真のお父様のダンべリー苦難の勝利的基台の上に荒野時代が終結し、「一勝日」を期して新しい摂理が始まりました。そしてサタン主管圏の中心人物だった共産主義の首脳、ゴルバチョフ大統領と金日成主席に会い、天の愛によって屈服させました。その基盤の上に再び「摂理的新婦」格として「世界平和女性連合」を創設し、私は人類歴史上、最初で最後の再臨のメシヤに侍る実体新婦の立場で、再臨主、メシヤ、救世主、真の父母を満天下に宣布するようになりました。
このような基台の上で私は、摂理の中心である真のお父様に侍り、「母子協助」の摂理を七年間展開して勝利圏を奉献し、ようやく天一国時代を開くようになったのです。
一九九九年(天暦)五月一日、「真の万物の日」に真のお父様は私に大きな祝福を下さいました。人類歴史上二度とない、母子協助時代の勝利を祝賀する授賞式をされながら、私をしっかりと抱いて「オンマ、御苦労だったね。摂理的に大きな山を越えたよ」とささやかれたとき、私は万感の思いで涙を流しました。韓国の大学街で左翼学生たちの反対をくぐり抜けて、カインとアべルを抱かなければならなかった危機的な瞬間、世界百八十五ヵ国を七年の間巡回し、数百回講演しながら、あらゆる危険と緊張感に耐え忍んだ記憶が走馬灯のように駆け巡る中、真のお父様の慰労と祝福を受けました。
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