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皆様。神様がいるか、いないかについて、少しの間お話ししてみましょう。私たちが人類始祖を求めてさかのぼれば、最初の人類始祖が出てくるでしょう。その人類始祖は大地で生まれたのです。その生まれた最初の人間が、大地に生まれるとともに、太陽があることを、それ自体が知っていて準備して出てきたか、そうでなければ、それ自体は知らずに出てきたかということを考えてみます。
この地に出てくるとき、目は太陽があることを知らなかったでしょう。しかし、それ自体は知らなかったとしても、あらかじめ天体に太陽があって、見ることができることを知り、目をそのように生じさせたのです。皆様の目を見るとまばたきしています。それは、地の熱を受けて目の水分が蒸発するので、湿らせなければならないことを知っていたからです。また、まつげは、ほこりを防止しなければならないことを知って生じました。これを見れば、人間は博物学的、天文学的知識を基盤として生まれたということです。
そして、目はあらかじめ汗が流れてくることを知っていました。それを知って、この貴重なところに異物が入れば大変なことになるので、防波堤をつくっておいたのです。そして、人が立って行き来することを知っていたというのです。また、耳を見てください。あらかじめ音波が来ることを知って、それを聞き取れるようになっています。また、鼻を見てください。鼻がなぜこのように下に向かうようになっているのかというのです。鼻に汗や雨水が入ってはいけないので、防波堤をつくって下に向かうようにしたのです。すべて知ってつくられたというのです。それらが自然にそのようになるでしょうか。
このように私たちの人体を見れば、神秘の王宮のようになっています。これがただそのままそのように生じることはありません。このように見るとき、人間が生まれるとき、自分自身は知りませんでしたが、それを知っていた方がいたか、いなかったかということが問題になります。そのように生まれたことに対して、「ただ生まれた」とは言えません。それをあらかじめ知っていた方が誰かというと、神様でいらっしゃいます。
神様との関係から見た人間の本然の価値それでは、神様が人間を造ったとすれば、私たち人間をどのような立場に置いて、どのような関係を結ぶために造ったのかを調べてみましょう。神様が人間を造ったとすれば、造った神様の目的があったはずです。また、そのように造られた人間ならば、その人間自身にも目的があるのです。造られた人間の目的と造った神様の目的が別々だということはありません。必ずある一致点がなければならないというのです。その立場は神様も望み、私たち人間も望むでしょう。
ここに来た人々の中で、世界的に著名な大統領がいらっしゃるとすれば、その大統領よりも偉くなりたくないと思う人がいますか。偉くなりたいと思いますか、偉くなりたくないと思いますか。偉くなりたいと思うのです。最高に偉くなりたいと思います。世界で一番偉い人がいれば、その人と関係を結びたいと思うのが人間の欲望です。
そして、その偉い人を中心として一つになったとしても、それよりも偉い人がいれば、その人とも一つになりたいのです。男性も女性もそのような思いをもっています。いくら愚かな人だとしても、そのような思いをみなもっているというのです。もし天地を創造した絶対者である神様がいらっしゃるならば、その神様と関係を結びたいと思うでしょうか、結びたくないと思うでしょうか。
そして、その神様を占領したとしても、神様の中にただ一つしかない愛を占領できないときは、安心できないというのです。神様を占領し、神様の中に一つしかない愛までも占領すれば、万事OKです。そのお方の愛さえ占領する日には、そのお方のものは、私のものになるというのです。良心は私たちを、そこまでせき立てる作用をします。本来の人間は、そのような価値のある立場にいるので、そのような作用をしていることを否定できません。
神様は愛の神様ですが、私たち人間を愛そうとするならば、どのような立場で愛したいと思われるでしょうか。また、私たち人間は、どのような立場で神様の愛を受けたいと思うでしょうか。その立場は父子関係、すなわち父と息子の立場しかないというのです。ですから、今日、キリスト教で「父なる神」と呼ぶのです。父と息子なら上下関係です。人間の欲望を見るとき、その高い父の位置に私も一度行きたいと思わざるを得ないというのです。ですから、神様はそれまでも心配して、私たちの心、すなわち内的なところに入ってきて、私たち人間自身を外側、すなわち神様の体と同様の立場を許諾しようというのです。そのようになれば、同等な立場に立つようになります。
人間で見るとき、その父が貴いとすれば、一人しかいないその父を、どこかに持っていって保管したくはないのです。あの遠いところに置きたくないというのです。いつも自分と共にいて、自分だけに会い、自分だけが喜ベるところに持っていって置いておきたいと思います。ですから、神様が見えないことを願うのです。神様をどこかほかのところに置いてはいけないというのです。私だけが分かる心の中に置きたいというのが、私たち人間の欲望であるに違いありません。
ですから、創造主である神様は、被造物である私たち人間を神様と同じ立場に置くというのです。私たち人間を、神様の息子の立場で愛することができるように、神様と同等な立場に立ててくださったのです。
神様は天地を創造する能力をもったお方なので、その創造の能力までももつようにさせたかったというのです。神様が人間を創造したあと、私たち人間を造ってみると、どれほどかわいく、愛らしかったのか、そのような妙味までも、私たち人間が感じるようにさせたいと思われたというのです。
その神様の創造の能力を受けようとするなら、神様はお一人の中に完全な男性と女性の姿でいらっしゃるので、分かれて生まれた男性と女性も、完全な男性と女性が一つになって、神様の相手にならなければなりません。神様の相手になることによって、創造的役割を身代わりできるのです。
ですから、夫婦の愛を通して一つになることによって、神様のような立場で創造の能力を果たせるのが子女です。赤ん坊を生んで、どれほどうれしいかということを私たちに感じさせるために、神様は子女を愛する心を下さいました。このように見ると、神様は最も良いものを私たち人間に、すべて注いでくださったというのです。
このように、永遠であられる神様の愛と一つになって、幸福と満足の中で、平和なエデンで生きるように私たち人間を造られたのです。そのようになることによって、絶対的な神様のみ前に、神様の愛を中心として永遠に相対となる立場で、別れようとしても別れることができない幸福な人として生きるのが、人間の本然の姿だったということを、私たちは知らなければなりません。
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