この歴史的な裁判について少しお話しいたします。大勢の統一教会の信者たちがこの国に到着し始めたとき、国際的教会事業のための特別基金がつくられました。長い間の名誉な伝統に従って、教会の信者たちがこの基金を管理する人として、教会に代わって私を選択するようになりました。私はこの基金を公開して取り扱い、隠匿しようとしたことは一度もありませんでした。事実はと言えば、ニューヨークの主要銀行に預金をしていました。「この基金は、教会の目的のために使われる教会基金ではない」という何の証拠もありませんでした。
それにもかかわらず、IRS(国税庁)は私を起訴しようと際限のない努力をし始めました。途方もない公的な圧力と議会次元の圧力がIRSに加えられたあと、大掛かりな調査が始まりました。結局、数百万ドルの納税者たちの税金であるお金を使ったあと、IRSは教会基金として預けた私名義の銀行預金において、利益に対する収益報告をしなかったとして、私を起訴しました。政府の論理に従うならば、いわゆる脱税総額が七千ドルないし一万四千ドルでした。実際において委任された教会基金を、宗教指導者が取り扱う慣習は、長い間の光栄ある慣習です。カトリックの司教たちから一線の牧会者に至るまで、多くの宗教指導者たちは、まだ毎日この慣習に従っています。そして、私が実際に私個人の経費のために引き出した基金に対しては収入税金を納付したにもかかわらず、アメリカ政府はこの事実を黙殺してしまいました。すなわち彼らは、一人のなじみの薄い宗教指導者を告訴したのです。
政府が私を迫害しようとやっきになって犯した権利の乱用をすべて表現しようとすれば、限りないでしょう。しかし、この権利の乱用は善良な正義の人々には知られていません。統一教会は、多くの人々にとって聞き慣れない教会であるにもかかわらず、私に対する告訴と有罪判決の状況に対して、未曾有の抗議が起こりました。私が連邦最高法院に出した嘆願書には、四十団体以上の「法廷の親友たち」の支持を受けました。これらの有名な機構と個々人は、政府の反宗教的権利の乱用に対する深刻な憂慮を現す、十六種類の訴訟摘要書を出しました。私の嘆願を支持する法廷の親友たちの中には、次のような方々がいます。
全国キリスト教協議会、カトリック宗教および市民権擁護連盟、長老派、アメリカ•バプテスト教会、全国福音伝道師協会、南部キリスト教指導者会議、アメリカ•キリスト教学校協会、アフリカ監理監督教会、キリスト教法律協会、末日聖徒キリスト教会、アメリカ市民自由連合など、これら有名な互いに異なる機構は異口同音に、IRSが今日知られていない一つの宗教を効果的に迫害できるならば、あすは既存の教会の自由が脅威を受けるだろうと語りました。私が熱心に祈祷するのは、IRSが私と私の教会に下した権利の乱用が、正義と自由を愛するアメリカの人々の注目の対象になることです。この偉大な国を復興させ、キリスト教建国精神を復興させようとする神聖なみ業に、貴殿も参与されることを要請するものです。
私たちは、アメリカの重要性とキリスト教と伝統的価値改善の緊迫性を痛感しているため、統一教会の運動はこの目的のために貢献する多くの事業を運営、または後援しています。国際宗教財団、新しい福音研究協会、神様会議などの事業を通して、神様とすべての宗教の間の理解を増進、改善しようと、あらゆる宗教の神学者たちを迎えて努力しています。
私たちはまた、神様のみ旨を学界に展開することもしています。「国際文化財団」は科学と絶対価値に対する例年の会議を後援しています。「世界平和教授アカデミー」、「バラゴンハウス出版社」、「ワシントン公共政策研究所」などの機構に学者を迎えています。宗教の理想は人類に奉仕することによって現れなければならないので、私たちは「国際救護財団」と「自活奉仕団」などの事業を始めました。全体主義の理念から万人を救援するために「国際勝共連合」、「大学原理研究会」、「カウサ(CAUSA:南北米統一連合)」のような機構を設立しました。大衆媒体の責任性の基準を樹立しようと「世界言論人会議」、「ニュース•ワールド•コミュニケーション」を創設しました。後者は、いくつかの新聞を発行しています。その中で「ワシントン•タイムズ」は国家の政策に対する代案を提示しようと創設されました。この事業だけのためにも、一億ドル以上のお金がかかりました。
アメリカのために数多くの事業を展開これらの事業には、教会信徒たちの愛を通した犠牲はもちろん、途方もない財政的資源が要求されます。数億ドルがアメリカに投入されました。なぜなら、この国が世界の運命を決定するからです。私の運動において、アメリカは基金の受取人であって基金の出処ではありません。もしアメリカを失えばすべてを失うという確信のもとで、私たちは働いています。神様が頼れる国はこの国だけです。貴殿が私の事業の範囲を理解されるならば、私が七千ドルないし一万四千ドルの、アメリカ政府に出す税金を詐取するためにアメリカに来たと信じることができるでしょうか。
今から、貴殿と貴殿の教会信者が地上で神様のみ旨を成就するために、共に働く統一運動に参与してくださることを願います。統一教会の信仰と慣習に対する多くの誤解と誤認があることは、私もよく知っています。アメリカの立派な紳士たちが、統一運動において私たちを理解し、協力するとともに、私たちと建設的対話を分かち合うことを切に望みます。統一運動をしている私たちの信仰を、この手紙ですべて御説明申し上げることはできませんが、私たちの信仰の教義を詳しく説明するビデオテープと印刷物を貴殿に送るよう、私たちの教会幹部たちに要請しました。まだ貴殿がこの贈り物を受け取っていないとすれば、近いうちにお受け取りになれるでしょう。
貴殿がこれらを評価して、また私が貴殿に申し上げようとするお話を考慮してくださる時間があることを願います。私たちの根本的な使命は、全世界がキリストの中で愛し合い、団結するようにし、家庭を復帰するとともに、神様を中心とした観点で無神論に反撃することです。このような意味で貴殿がこのビデオテーブとその他の印刷物を受け取られるものと信じます。
この手紙を読んでくださって、誠にありがとうございました。貴殿が、私が申し上げたことに賛同されようと賛同されまいと、私たちは互いに愛し、尊敬し、手を取り合って神様に奉仕できることを、心から祈るものです。神様の祝福が貴殿に、永遠に共にあることを願います。
一九八五年二月文鮮明牧師より
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