日付:一九九五年八月二十三日
場所:韓国、ソウル、ロッテワールド•ホテル
行事:「世界平和女性連合」第二回世界大会(真のお母様)
内外の貴賓の皆様。「世界平和女性連合」会長団、各界の女性指導者、そして会員の皆様。私はきょう、この集まりが平和世界を実現しようとする私たち全員の念願を早める重要な契機になることを信じながら、この壇に立ちました。世界各地で献身的に奉仕しながら、より平和な社会と世界を建設するために歩む皆様の労苦に感謝いたします。
地上に平和世界を成し遂げることが、簡単でしょうか。それは歴史を通しての人類の夢でした。この夢が達成されるためには、まず平和な国と世界が先に形成されなければなりません。平和な国と社会は、睦まじく楽しい家庭が前提とならなければなりません。このように見るとき、和やかで楽しい理想的な家庭は、すなわち平和世界を築く出発であり、基本単位になるのです。
真の愛を基盤とした理想家庭理想的な家庭は、どのようなものでなければなりませんか。神様の理想世界に対する計画は、創世記に記録された祝福のとおり、アダムとエバが善の夫婦、善の父母となり、理想的な家庭を築くことでした。その家庭を根源とし、子孫が父母に似て、理想的な家庭を永続的に築いていくことを願われたのです。
私の夫である文鮮明総裁の教えによれば、神様は真の愛の本体であられます。神様の根本属性である真の愛を動機として、創造が始まったのです。神様の真の愛は、愛してために生きる対象を必ず求めるからです。神様の創造の動機は真の愛です。被造万物は、神様が愛するために造った実体対象です。その中で人間は、神様と最も近い関係にある愛の対象です。神様は人間の真の父母であり、人間は神様の真の息子と娘です。神様と人間は、真の父母と子女の関係です。
本来、人間は父母の愛を受けて子女の心情を体恤しながら育ち、その次に兄弟同士で愛し合いながら、兄弟の心情を体恤して育ちます。成長して真の人格を備え、完成した真の人になれば、夫婦生活を通して互いに愛し合うことにより、夫婦の心情を体恤するようになります。被造物はすべてそうですが、特に人間は、真の愛を感じ、真の愛の生活をするようになるとき、幸福になるのです。
愛を受けるとき、生命力が躍動します。生命の香りも愛の中で漂います。愛は人間の幸福と生命と喜びの源泉になります。このように貴い真の愛は、知識や外的な要因によって得るものではありません。経験を通して感じ、生活を通して体恤するようになっているのです。
このように人間は、成長期間に生活と経験を通して、神様の真の愛を段階的に体恤するようになっていました。すなわち、人間は子女の心情、兄弟の心情、夫婦の心情、父母の心情など、四大心情を段階的に体恤しながら完成するのです。人間の人格と幸福の尺度は、愛をどのように、またどれほど感じ、与え合うかによって区分されるのです。
夫婦愛における自律と責任性四大心情の関係において、縦的な愛、すなわち父母の子女に対する愛は、第一子、第二子と続きながら分けて与えられても、その完全性は減少したり、変わったりはしません。そのため、一組の夫婦が何人もの子女を生んで愛することができるのです。
お一人の神様が、全人類を子女として対し、愛されるのも、この原則があるからです。しかし、代表的な横的愛である夫婦間の愛は、他の相手に向けると完全な愛になれません。夫婦間の愛は、分けるとすぐにその完全性が破壊されてしまうのです。万人の本性は、夫婦間の愛の中に第三者が介入することを許しません。神様の創造の原則は、夫婦間の愛が他の相手に向かって裂かれることを許さなかったからです。
神様は人間に、他の動物とは違って、夫婦間の愛の自由を下さいました。子を産むときにだけ関係をもつ動物の愛とは、根本が違うのです。
責任のない自由は、本当の自由ではありません。夫婦間の愛にも責任性が求められるのです。夫婦が愛の神聖性と永遠性を信じる基盤の上で、互いの責任性を守るとき、初めて家庭が安定するだけでなく、幸福の住み家となるのです。人間はこのような、分けることもできず、否定することもできない夫婦の愛を通して、息子、娘をもつようになっていました。本然の人は、真の人として育ち、その次に、分けることのできない愛によって真の夫婦となり、子女をもって真の父母になるようになっていたのです。
堕落と愛の秩序聖書を読まれた方は御存じかもしれませんが、人間の先祖は、神様が喜ばれ、祝福してくださる結婚をし、そこから神様の愛を受ける息子、娘である子孫を繁殖したのではありません。アダムとエバは、既に神様に対して罪を犯し、楽園から追い出されたのちに子女を生んで、後代へと繁殖してきたのです。アダムとエバは神様が願われる真の夫婦にも、真の父母にもなれませんでした。私たち人類は、真の父母と真の家庭を根源として生まれた子孫になれなかったのです。本性としては夫婦の愛が永遠不変であることを願うにもかかわらず、そのようになれないのは、人類の先祖の堕落の根源が偽りの愛の因縁、不倫によってつくられたからです。原罪が子々孫々に遺伝し、終わりの日に近づくほど性道徳が乱れ、家庭が破壊されるのも、すべてそのためです。
神様が最も嫌われるのが、愛の法度に背き、倫理的に誤ることです。洋の東西を問わず、次第にひどくなっていく青少年の脱線、家庭破綻、十代の未婚の母の問題などの現象を、誰が解決するのでしょうか。このような現象は、飢餓や戦争、どのような疾病よりも、さらに恐ろしいものです。なぜならこの問題は、今日の私たちの問題だけでなく、子孫の問題として、人類が未来に対する希望を失うものだからです。今日の絡み合った愛の秩序は、子孫に直接的に影響を与えるのです。
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