私は霊界の体験をたくさんもっている人ですが、霊界は愛の成分で覆われている所です。地球は空気で覆われていますが、霊界は愛によって包まれている所です。人間は、地上で空気を吸ってガスを吐き出しますが、霊界では愛を吸いながら暮らすようになっています。霊界は、今日の人間の世俗的な愛を中心として愛し合うようにはなっていません。霊界で愛し合う愛は、真の愛です。
霊界に行ってみれば、その世界は次のようになっています。父母、夫婦、兄弟姉妹、子女に対する愛を十分にもった人、すなわち家庭生活で深い愛の経験をした人は、多くの自由を享受できるのです。その人は、何の制限もなく、どこにでも、どの方向にでも行けるのです。その反対に、愛の経験のない人は心が狭く、霊界でも自分一人で孤立していて、自由が全くありません。父子間の愛は縦的な関係であり、夫婦間の愛は横的な関係であり、兄弟姉妹間の愛は旋回して取り囲む関係です。この三つの関係は、互いに異なります。
ですから、地上でこの三つの互いに異なる方法で、深い愛の経験をもってこそ、制限なく縦的に、横的に、円形に旋回できるのです。例えば、父母が早く亡くなることによって、父母の愛を味わえなかった人は、とても重要な愛の経験ができなかったために、かわいそうな人であり、同じように家庭生活、すなわち夫婦関係を経験できなかった人は、生の重要な部分が不足しているので、霊界では非常にみすぼらしい人になります。また、兄弟姉妹の心情を体恤できなかった人は、すべての分野の欠乏によって、完全な愛の人生を生きられなかったので、霊界で哀れな立場に置かれるのです。
皆様はなぜ結婚しなければならないのでしょうか。父母の愛、夫婦の愛、そして子女の愛を体験するために結婚するのです。それでは、それがなぜ必要なのでしょうか。霊界に拍子を合わせる訓練をするために、家庭をもたなければならないということを知らなければなりません。愛の空気が満ちあふれた所が霊界ですが、これを感じられずに行く人は、向こうの国に行って拍子を合わせられないのです。このような愛の空気のにおいを嗅ぐ鼻がない人と同じだというのです。
皆様は、父親と母親から生まれました。その次に、さらに根本的なことは、父親と母親のおなかを借りて、神様から生まれたという事実です。皆様は宇宙の父母を通して、肉身の父母を通して、真の父母を訪ねていくのです。ですから死の瞬間は、真の父母に会いにいく歓喜の時間です。そこには、真の父母の真の愛があります。そこを天上天国と言います。そこの構成要素は愛であり、そこは父母の愛で満ちあふれているのです。
その愛は、私のためのものではなく、奉仕と犠牲の原則のもと、一方的な法度に通じる愛です。そこに合格するためには、宇宙を愛し、人類を愛さなければなりません。地上生活は、そのような愛のための訓練場です。
この地上での生活が、どれほど重要か御存じですか。一度しかありません。瞬間ですが、一度しかないのです。地上生活を永生に比喩すれば、これは一つの点にすぎません。あまりにも短い瞬間です。しかし、この瞬間のときに、肉身生活を越え、霊界のために準備しなければならないのです。
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