神様は、人間を創造されるとき、なぜ男性と女性が互いに相対となるように造られたのでしょうか。それは真の愛ゆえにそのようにされたのです。真の愛の中で、夫は妻と、妻は夫と愛を分かち合うようにするためにです。夫と妻がこのように互いに横的な愛を分かち合うことによって、夫と妻の根源であられる神様の愛を所有するようになるのです。
すなわち、横的な男性と女性の愛によって、人間は縦的な神様と愛で結ばれるようになるのです。言い換えると男性と女性が結婚するのは、真の愛を中心に互いの世界を横的に占有するためであり、縦的には神様の愛を占有するためなのです。真の愛には相続権があるので、創造主と被造物が自分の所有となります。人間の欲望は、ここにおいて達成されるのです。
このような点から、女性は男性がいなければ神様の愛と出会うことができず、男性は女性がいなければ神様の愛を所有できないのです。そのため、男性と女性は、神様の愛を所有するという立場において、互いに平等な価値をもつことになり、一体になった夫婦が神様の真の愛のパートナーになると同時に、創造主と人間は、真の愛を中心として平等の価値をもつようになるのです。
このようにして、神様によって最初に造られた男性と女性が真の愛を成就すれば、彼らは真の父母となり、神様の愛を実現する始発点となるはずでした。しかし、不幸にも、人類は、神様の代身として真の愛の実体となるべき真の父母を失ってしまったので、このような真の父母の理想を再び回復し、真の愛を中心とした真の家庭と社会、国家、世界を実現する起源をつくらなければならなくなったのです。
ですから、これからの世界は、単に地理的に近くなる地球村時代ではなく、真の愛を中心としてつながる地球家族時代を迎えなければならないのです。文鮮明牧師は、この真の愛の絶対的な道を知るがゆえに、数多くの迫害と苦難を受けながらも、自分のためではなく、神様と人類のために生きてきたのであり、その結果、今日のこの世界的な統一教会の基盤を築いたのです。
のみならず、このように世界的な仕事をしてきた文牧師の妻として、私自身も、この真の愛を中心とした勝利の縁があるので、夫の痛みを骨身に深く刻みつつ家族全体と分かち合うことができたのであり、いかなる困難にぶつかったとしても、孤独な立場である夫のことを思いながら、表情に出さず、笑顔を失わないように努力してきたのです。
そのようにして、女性としての真の幸福を、父母の愛、夫婦の愛、子女の愛の中に見いだそうと、ために生きる生活を続けているうちに、自然と私の生涯の目標が、真の愛を中心として、きょうはきのう以上にために生きて感謝し、またあすはきょう以上にために生きて感謝しながら、一層努力する人生になったのです。また私が今日、立派に成長した十三人の子女の母親として、その役割をうまく果たし得たのも、やはりこのような真の愛を中心として私の家庭が一つになれたからだと思います。どの家庭でも神様が臨在されれば、父母も子女もみな、神様の愛と生命と希望を共に分かち合うことができるからです。
尊敬する「アジア平和女性連合」の指導者の皆様。来たる二〇〇〇年代は、米ソ両国の対立時代でも、多国による混乱の時代でもなく、神様の真の愛を中心とした神様の世界にならなければなりません。経済力や軍事力による世界支配の論理が存在していた弱肉強食の時代は過ぎ去り、今や神様の真の愛を教える「神主義」に基づいて、東と西、南と北、そしてすべての文化と人種と思想が一つに溶け合い、一つの世界をつくらなければなりません。
「神主義」は今、アジアから出発して、アジア太平洋文明圏を建設しなければなりません。「神主義」を中心としたアジアは、これ以上の反目や葛藤、闘争があってはなりません。自分のためよりも、全体のために生きようとする真の愛の実践によって、アジア人自らが世界平和を成就する見本を示さなければなりません。
世界から富の祝福を受けた日本の行くべき道は、今や世界のために生きる「真の愛の精神」を土台として、世界の痛みを自分の痛みとし、世界の問題を自分の問題として、世界のために犠牲となり、奉仕することによって、世界平和建設の主役にならなければなりません。
既に文鮮明牧師は、今年の八月二十七日と二十八日に、韓国のソウルで「世界平和宗教連合」と「世界平和連合」を結成しました。地球上の諸宗教は、唯一の神様を中心として全人類を結集させ、真の愛をもって結束させる使命をもっているにもかかわらず、歴史の流れとともに数百、数千に分かれてしまい、かえって宗教相互間の葛藤や闘争はおろか、真の神様を指向する人類の信仰の道までも、混乱に陥れてきたのが現実です。
宗教の名のもとに無実の人々を罪ある者と決めつけ、神様の名を借りて血を流す戦争を数多く経験してきた歴史的事実を直視したとき、このような宗教が一つにならなければ、人類の心の世界は一つになれないばかりか、地上の平和世界ははるか遠くに追いやられてしまうしかありません。このような点から見て、今年、世界の宗教が連合する機構が結成されたことは、正に歴史的な壮挙と言わざるを得ません。
また過去、第一次世界大戦時には国際連盟、第二次世界大戦時には国際連合が、それぞれ戦後の問題を解決するために設立されましたが、今日、第三次世界大戦と言える、過去四十数年間の冷戦時代が残してきた数多くの深刻な問題を解決するには、全く力不足であるというのが実情です。
人種や文化の葛藤の解決、貧富の格差の解消や自然保護、そして真の倫理的価値観の確立などが、現代の人類が世界的次元で新たに取り組んでいかなければならない課題です。このような観点から、「世界平和連合」という新しい国際機構が、真の愛と「神主義」という新しい理念を中心として設立されたことは、実に時宜にかなったことだと言わざるを得ません。
さらに一歩進んで、人間の心と体を代表するこの「世界平和宗教連合」と「世界平和連合」が共に、世界平和という共通の目標に向かって一致した方向を取り、互いに協力し合うことのできる相互基盤が築かれたという事実は、既に世界平和の建設が目前に迫っていることを示すものです。また、文鮮明牧師は、世界平和のための重要な環境的条件を、既に準備したのです。
尊敬する日本の女性代表の皆様。これから皆様がアジアと世界のために与えようとする真の愛の実践者となるならば、きょうのこの歴史的な大転換の時点は、日本はもちろんのことアジアが世界へと飛躍できる重要な出発点となるでしょう。
皆様がアジアの母、世界の母として生活舞台の幅を広げ、次元を高めて、新しいアジア、新しい世界建設の先頭に立ってくださることを切に願うものです。これこそが、誰も避けることのできない、歴史が今日の私たちに与えた宿命的課題なのです。
アジアが神様の真の愛を中心として正しく立つとき、アジアの未来は無限に明るくなります。さらに、この世界に永遠の平和の秩序が定着する希望の未来が約束されるのです。新しいアジアの平和と世界の未来のために、より一層の努力をしてくださることを切にお願いいたします。ありがとうございました。
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