女性連合は創設当時から私と韓鶴子総裁が共同創始者として活動し、世界の各大陸や国々に組織と活動基盤を築き上げ、早くから世界百六十ヵ国に派遣された日本の女性連合のボランティア会員千六百人をはじめとする全世界の会員を中心として、平和運動を展開してきました。私たち夫婦が二十年前、女性連合の創設時に明らかにしたメッセージの精神に従い、「勝利した世界的女性代表である真の母に侍り、真なる母、真の妻の理想像を確立し、真の愛の運動によって理想的な家庭を結実させなければならず、世界平和具現のため、政治、経済、文化、そして社会の各分野において、ために生きる真の愛の模範的な実践運動を全世界的に展開しなければならない」という覚悟で、きょうも世界の津々浦々で、人種と宗教、言語と国境の障壁を越え、女性固有の母性愛をもって、多様な奉仕活動と教育プログラムおよび国際的な葛藤解消と和解運動を展開しています。
また一九九三年九月にニューヨークの国連本部で開かれた、韓総裁による特別招請講演をきっかけに、「世界平和女性連合」は三年にわたる努力の末に、国連経済社会理事会NGOの最高の地位である「第一領域NGO諮問機関」の地位を獲得し、それ以降四年ごとに活動実績の評価を厳正に受け、その地位を三回連続して再承認を受けるという快挙を達成してきました。三千四百以上の国連のNGOのうち、このような国連で最高のNGOは、たった百四十団体しかないのですから、より一層その価値を認められていると考えられます。
一九九七年から私たち夫婦の指導のもとに、毎年一年も欠かさずに開催されている「中東女性平和会議」もまた、中東二十ヵ国以上の女性指導者たちの大きな関心と参与の中、徐々に具体的な現場活動へと拡大発展しながら、中東の女性指導者たちが宗教の葛藤を超え、人権と平和のための活動の求心点になりつつあることは、実に大きな成果と言えます。
今年も去る六月に、ジュネーブにおいて国連人権理事会と合同で「災難と葛藤で苦しむ子女たちのための対策」という主題をもって、中東十八ヵ国の女性指導者とジュネーブ駐在の各国の大使をはじめとした外交官、国連機構の代表、そして世界的なNGOの代表など、百八十人以上の参加者が真摯に懸案を討議し、その合意内容を現場の活動につなげることを決議したとの報告を受けました。
また女性連合のすべての組織では、地球村各地の自然災害と飢餓問題の解決のために、積極的に支援活動をすることはもちろん、特に北朝鮮の子女や女性たちを援助する事業において、「私たちがもつもののうち、小さなものからでも分かち合おう」というスローガンのもと「地球家族愛一パーセント運動」を展開し、多くの実績を収めていることをうれしく思います。このように女性連合が創立以来、国連のNGOの最高の地位である「第一領域諮問機関」の地位に至るまでに、初心を忘れず、変わらない心で、黙々と女性平和運動の道を開拓してこられた会員の皆様と女性指導者の皆様に、限りない感謝の拍手をお送りいたします。
しかし、女性連合が中心となって繰り広げてきた世界平和運動は、この段階にとどまるわけにはいきません。
一段階さらに発展させ、全世界の女性指導者やNGOと連携して力を合わせ、究極的平和世界創建の道に邁進しなければならないのです。そのためには、女性連合が女性NGOの次元を超え、全世界の政府や団体、個人を一つにまとめて共に前進する「アベル女性国連」という大きな機構の創設が絶対的に必要であり、これは神様の摂理的な絶対命令なのです。私たち夫婦は、今日このような天宙史的で革命的な変化の時代を迎え、全人類の半分を占める世界の女性たちが、このような歴史的使命を認識し、活動の幅を全地球的な領域に拡大するために「アベル女性国連」の創設を厳粛に宣言する次第です。
愛する女性平和指導者の皆様。今日人類の行くべき道はどこにあるのでしょうか。結局、人類の諸般の問題は、真の父母である私たち夫婦が、天より授かり、生涯をかけて主唱し教育してきた「一つの神様のもとの一家族」思想、すなわち神様を中心とした真の愛の教えによって解決するしかないのです。この思想こそが、人類に平和と幸福の道を探し出してくれる唯一の道だからです。
今日、私たちが生きているこの時代は、歴史を変え、霊界と地上界を一つにし、神様が太初より願われた理想天国をこの地上に創建しなければならない歴史的な天宙的大革命期です。これ以上延期したり延長したりするような時間はありません。天は既に二〇一三年一月十三日を「基元節」として宣布しました。したがって人類は、これから天命に謙虚な姿勢で従わなければならない時です。平和の王であられる神様の実体として地上で摂理を経綸しておられる真の父母様の導きに従い、残された期間を、全力投球、死生決断をしなければならない宿命的な時が、今日私たちの前に近づいてきたことを肝に銘じてください。
愛する女性指導者の皆様。今や人類の行くべき道ははっきりしました。天が真の父母を通じて明らかにしてくださった「Dデー」を前に、躊躇することがあるでしょうか。もう一年も残っていません。皆様の「アベル女性国連」を中心とした平和世界創建の多忙な前途には、天の祝福が共にあるでしょう。しかし、「アベル女性国連」が何よりも優先すべき運動は、正しい価値観の教育と、よりために生きる真の愛の真の家庭運動であることをもう一度強調したいと思います。戦争や葛藤は、利己的な動機から、領土や財産など、他人の物を奪おうとするときに起こるものです。その反面、平和は、他人のために自分を投入するとき、すなわち真の愛を与えるときにやって来るのです。
新しい世界的現実から顔を背け、直視できない指導者は、荒波のように押し寄せる変化に洗い流されてしまうでしょう。今、私たちは、新たな機会と価値観を迎えるに当たって、果敢に進んでいかなければならない時であると確信します。
皆様。女性は男性の補助者や保護の対象ではなく、神様の片方の一性を代表した立場で、むしろ男性を全きものにしてあげる独立した人格者です。真の愛の理想を中心として、女性は男性の貴い愛の対象者です。価値から見て、男性と女性は絶対平等な存在なのです。
本然の真の愛で一つになった男性と女性は、互いに同じ地位になる同位権をもつようになります。また、いつどこでも共にいる同参権をもちます。さらには互いのものを第二の自分のものとして共有する理想的な相続権を得るようになります。このように神様の真の愛の理想のもとに一つになった男性と女性は、同位権と同参権だけではなく、互いのものを自らのものとして共有することによって、真の愛を中心として価値的に完全に平等な存在となるように創造されました。ですから、男性と女性は、互いに相手の特性と気質と役割をまねたり、それを羨んで奪う必要性が生じたりするような対立と敵対の関係ではありません。真の愛で自分のものを相手に分け与え、相手側をさらに完成させてあげながら、より大きな次元で一つになることによって共有する関係です。
二十一世紀において、女性は男性と共に、平和世界の牽引車の片方の車輪を担当する世界史の主役にならなければなりません。力と技術の世紀ではなく、愛と平和、文化の世紀を創建していく中心として、女性の役割は一層重要になりました。真の自由と平和と幸福があふれる統一の世界を建設する、真の母の道、真の妻の道、真の娘の道、そして真の女性指導者の道を行く皆様となってくださることをお願いいたします。ありがとうございました。
Create your
podcast in
minutes
It is Free