いつ、どこで、いかなる状況に置かれても、私たちの体は、絶対対象の立場で心と完全に一つになって動かなければならないというのが、天が下さった法度です。したがって、このように心と体が完全に一つになった人間こそ、完成人間になるのです。神様が本来願われた人間の姿が、まさしくこのような真の人間でした。
神様を実体の父として侍り、苦楽を共にできる人間が、正にそのような真の人です。しかし、私たちの生活を少し深く調べてみただけでも、私たちは自らの姿がこのような真の人間の姿からどれほどかけ離れているかをすぐに感じることができるのです。
神様の息子、娘と呼ぶにはあまりにも恥ずかしい自分であることを悟るはずです。心は願うのですが、体が従ってくれない時がどれほど多く、良心の呵責を感じながらも、肉身の欲望の奴隷となり、本意でない失敗をした時がどれほど多かったでしょうか。
したがって、いかなることがあっても、私たちは真の愛の実体である心と体が完全に統一された姿とならなければならず、自らを完成段階まで引き上げなければなりません。天と地の前に一点の恥ずかしさや、わずかの影もなく、「天のお父様」と呼び求めることのできる真の人にならなければなりません。そのようにさえなれば、私たちは天の父の真理と愛を発する永遠の発光体の姿となって、地上での生を終えたのち、霊界でも神様の実の子である聖子の姿で永遠に生きるようになるでしょう。
第二に、私たちは、社会や国家といった共同体の一員として、真の愛の実践である、ために生きる生活を通して互いの人権を尊重し、いかなる状況でも他人の人権を蹂躙する愚を犯してはなりません。
世界の五色人種は同等な価値をもって生まれました。人種に関する限り、神様は色盲であると言えます。人種差別や宗教的葛藤、そして国粋主義は、人権蹂躙の原因をもたらします。力で支配する時代は終わりました。二一世紀は共に生きる超人種、超国家、超宗教の時代です。真の愛が治める時代が開かれたのです。
平和世界を実現する道世界の指導者の皆様。イエス様も「人の子がきたのも、仕えられるためではなく、仕えるため」(マルコ一〇•四五)と言われました。平和世界を実現する道は、ほかのところにあるのではなく、ために生きる人生の天道を実践するところにあることを明らかにされたのです。平和の根は真の愛にあると言われたのです。したがって、私たちはみな真の愛の根源であり主人であられる神様を信じ、天理に従う正道を歩まなければなりません。そのような人には天運が共にあり、万事が思いどおりにうまくいくでしょう。
どうか、心と体の統一によって人格完成を成就し、ために生きる人生の実践を通して、皆様各自の心の中に平和の基地を定着させるよう願います。私たちが怨讐までも赦し、ために生きる人生を実践するとき、小さくは個人から、大きくは世界まで、平和文化を成就できるようになるのです。それで、昨年、私は「天一国」の開幕を天上天下に宣布しました。天一国とは、二人が一つになって生きる世界のことをいいます。
小さくは個人の心と体が一つになって個人として完成体となることであり、大きくは夫婦が一つとなり、父母と子女が一つとなって、三代を通して家庭を一つにしなければならないことはもちろん、全人類が神様のもとの一つの兄弟姉妹として苦楽を共にできる世界を創建しなければならないということなのです。
このように、神様の創造本然の世界である天一国の安着のために、既に私は一万人以上の平和大使を全世界に派遣し、その拍車を掛けています。
そのような脈絡から、私はまた国連本部において、「世界のすべての国境を撤廃すべきである」と主張したのであり、国連に対し、最終議決機関である超国家、超人種、超宗教的機構を置き、世界的に名声と人望の高い霊的指導者たちが平和世界創建の先頭に立たなければならないと促したのです。
家庭は神様が下さった最も貴い贈り物第三に、私たちは真の愛の花が大きく咲き開いた真の家庭を立てなければなりません。家庭を築くには、男性、女性を問わず、独りでは築くことができません。真の愛で完成した男性と女性が夫婦の関係を結び、子女を生んで育てるとき、その家庭は真の家庭となって、自動的に平和が宿り、幸福があふれるのです。
また子女たちは、父母が結んであげる配偶者と出会い、夫婦となる時まで純潔を守り、夫婦となってからは貞節を守り、父母に似た二代目の真の家庭を築くようになるのです。
このように、真の家庭によって連結される真の血統が三代まで連結すれば、神様はその家庭に安着されるようになり、人類が何よりも願ってきた世界である地上天国が成し遂げられるのです。そのような真の家庭の拡大版がまさしく地上天国であり、天上天国なのです。
その世界は共生、共栄、共義、共愛の世界であり、みな共に兄弟姉妹となって、共に生き、共に繁栄し、正義の世界を立てて、互いが互いのために生きて愛し合う平和世界となるでしょう。
このように、家庭は大切なものです。家庭こそ、神様が人間に下さった最も貴い贈り物なのです。それで、人類の平和と幸福の基本単位も家庭であり、地上天国を形成する基本単位も家庭なのです。
いくら個人が完成したとしても、家庭をつくってその真の血統を伝授してあげる子女がいなければ、彼はただ一代で幕を下ろさざるを得ないからです。このような神様の創造目的の見地から見れば、今日、世界の至る所で毒きのこのように生え出る同性愛の風潮は、亡国の種の現象と言わざるを得ません。人類を教え導き、責任をもつべき指導者であられる皆様は、この点を肝に銘じなければならないでしょう。
天が下さった真理を信じ受け入れたならば、何を恐れることがあるでしょうか。天の真の血統を破壊し、人類の平和はもちろん、私たちの生存までも脅かしているフリーセックスと同性愛のような病弊を根絶するために先頭に立たなければなりません。今や、皆様も、葛藤と憎悪の鎖につながれているこの世界に、平和文化を定着させる先駆者の役割を果たしてくださるようお願いいたします。
創造本然の世界回復に先導的役割を果たすべき第四に、私たちは、社会と国家の指導者として、いかなる状況においても公金を略取したり、着服したりする行為を禁じなければなりません。小さくは公的財物や公的資産に手をつけてはならないことはもちろん、大きくは私たちが生きることを可能にし、豊かにしてくれている環境を破壊する行為を根絶しなければなりません。公金を着服して子女に与えることは、毒薬を与えることよりも恐ろしい行為です。
ここで言う環境破壊とは、自然環境の破壊による各種環境汚染と毀損、そして自然の枯渇問題はもちろん、私たちの共同生活を提供してくれる社会環境の破壊も含まれます。神様は人間を創造する前に環境を先に創造されたのであり、私たちが神様のみ旨のとおりに環境をよく治め、環境と共に楽しく暮らすことを願われたのです。
したがって、私たちは、地上の一株の草や、空の一点の雲を見ても、天のみ前に感謝できる真の人となって、各種の公害を退治するために、先導的役割を果たさなければなりません。神様の創造本然の世界を探し立て、その前に謙虚な心をもって生きなければなりません。
自分を生んでくれた父母はもちろん、周囲のすべての人にも感謝する心をもって生きなければなりません。そして、自分が生きているというそれ自体に対しても、常に感謝する心を忘れてはなりません。今回の期間、真摯な討論と研究を通して、人類の平和増進に寄与する皆様に生まれ変わるようお願いいたします。ありがとうございました。
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