日付:二〇〇七年七月四日
場所:韓国、忠清南道、天安、柳寛順体育館
行事:「二〇〇七世界文化体育大典」
尊敬する国内外からいらっしゃった貴賓の皆様、ならびに各種大会に出場される選手団の皆様。人類の真なる平和の祭典として、その位置を確かなものとする「二〇〇七世界文化体育大典」に参席してくださり、心から感謝を申し上げます。「天宙平和神文明開闢時代の到来」という旗を高々と掲げて出発する今回の大典は、世界六十五億の人類を神様のもとの一家族にするための、和合と平和の新しいパラダイムを創出する大会となるでしょう。
皆様。今日の世界を観察してみてください。世界のどこで、本当に人類の将来を案じ、超宗教、超国家的次元で、人類の和合と平和のために「殺身成仁(サルシンソンイン)」(自己の命をなげうって仁道のために尽くすこと)する指導者を探し出すことができるでしょうか。人類は今、父母を失った孤児や、師を見ても分からない不良児、主人を失った僕といった、そのような境遇となって、目は開いていても一寸先も見ることのできない人に転落しています。
世界には今、約二百の国家がありますが、国家間の関係を見ても、各国が互いに自国の利益にのみ目がくらみ、直接、間接的に熾烈な戦争を継続しているではないですか。人類の福祉と平和のための崇高な志を立てて出帆した国連もまた、今やその限界点にぶつかり、戦争、飢餓、疾病などの世界的危機に直面しても、万策尽き袖手(しゅうしゅ)傍観に明け暮れる、有名無実の機構になりつつあるではないですか。
人間は、自らを「万物の霊長」という位置に立て、歴史をつくり出してきました。恐るべき殺戮戦と天災地変を経てきましたが、人類は今も生存し、繁殖を繰り返しながら、漠然とではありますが、より明るく幸福な世界を追求しているのです。それでは、なぜ人類は、いまだに罪悪と疾病の泥沼から抜け出すことができずにいるのでしょうか。
皆様。人類が直面するこのような悲劇的な現実を打開し、神様のもとに太平聖代の人類一家族をつくる摂理的召命を完遂するために、私は、去る二〇〇六年六月十三日、「天正宮博物館奉献式および天宙平和の王戴冠式」を期して、天一国の市民であれば、誰もが知って実践躬行しなければならない天道的次元の基本義務と使命を宣布しました。
それとともに、きょうは、「摂理的観点から見た三大主体思想」に関する内容のお話をお伝えしようと思います。人類の未来を導いてくれる重要な教えとして天が下さった祝福です。どうか心の扉を開いてこのお話を受け入れ、皆様の永生のために準備してくださることを願います。
皆様。人間には、太初に創造されるとき、神様から賦与された基本的な三大主体思想があることを知らなければなりません。その第一は、真の父母にならなければならないという思想です。神様は、人間を御自身の子女として創造されました。
したがって人間は、神様から受け継いだ原理結果主管圏(成長期間)を経て、自ら人格完成し、真の子女の位置を確保して真の夫婦になり、子女を繁殖させることによって、真の父母の位置にまで行くようになっていたのです。創造とともに賦与された真の愛を実践躬行し、人間完成を成し遂げなければならないという意味です。
しかし、今日の世界は、人倫と道徳が手のほどこしようもなく崩れていっています。父母と子女間の天倫が地に落ち、夫婦間の貞節は既に旧世代の産物として捨てられ、兄弟間の友愛も、今や利己的個人主義の沼に埋もれ、見いだすこともできない世の中になりつつあります。したがって、人間は、何よりもまず真の愛に基づく真の家庭を築かなければなりません。真の父母を中心として三代圏を形成し、真の愛で一つになって生きる家庭を完成しなければならないという意味です。
第二は、真の師にならなければならないという思想です。たとえサタンの影響圏から抜け出せずにいる今日の世界であっても、人間は一生を送りながら、どんな形態であれ、教える人と学ぶ人との関係の中で生きていくようになっています。まずは家庭において、父母を通して学ぶようになります。師の中の最初で最高の師は、皆様の父母です。真の師の位置で、真の子女を育てなければならない最初の責任が父母にあるということです。
このように、真の父母から真であり善の家庭教育を受けて成長した子女は、自動的に学校教育に連結されます。学校教育は、一段階発展した制度圏内での教育です。しかし、学校という枠の中でも、師は、真の父母の心情をもち、すべての学生を真の子女として育て教育する責任があります。横的な学問教育も、縦的な人性教育に基づいて展開しなければならないという意味です。したがって、師はまず、真の父母の心情を所有した師にならなければなりません。
第三は、真の主人にならなければならないという思想です。本来、万有の真の主人は、宇宙を創造された神様であられます。そして、神様の創造は、絶対信仰、絶対愛、絶対服従の基準で達成された完全投入の結実です。ここから私たちは、真の主人になる知恵を学ぶことができます。真の愛を絶対基準で投入する秘訣のことです。このように、真の主人になる前提条件も、真の父母の心情を所有することです。
ところで、この三大主体思想は、相互絶対不可分の有機的関係をもっています。真の父母、真の師、真の主人の三つすべてが主体的位置に立つこともでき、対象的位置に立つこともできるからです。言い換えれば、真の父母の位置だけを確保しても、そこには真の師と真の主人の位置が生じ、真の師の位置に行けば、そこには真の父母と真の主人が共にあり、真の主人の位置だけを確保しても、真の父母と真の師に会うようになるという意味です。
人間は本来、神様の完全な三大主体思想を相続して生まれてきたからです。皆様が、このような三大主体思想を完成した人格者になろうとすれば、神様のようにならなければなりません。神様のような心をもたなければならず、神様が万有を愛されるのと同じような絶対的基準で人間を愛し、万物を愛することができる神人愛一体の境地まで行かなければならないということです。そのような境地には、真の父母、真の師、真の主人がすべて同じ場所で出会うのです。
世の中は、様々な組織体とそれに関係するものとの調和の中で運行されています。複雑で多様なこの世で、真の主人にならなければならないという思想は、人間と人間の関係はもちろん、人間と万物の関係にも適用される思想です。問題は、どのような人間に対して、「真の主人である」と言うことができるのかということです。より他のために配慮して献身、奉仕するために生きる人生、すなわち真の愛の人生を実践躬行する人が真の主人になるのです。真の愛をもって万物を愛し、保護、育成する人が、万物に対しても真の主人になるのです。
このように、真の主人になるのは、その地位や位置によってではなく、その人の人格と愛にかかっているのです。父母の心情ですべての社員たちを愛し配慮する社長は、その会社の真の主人になるのであり、父母が子女を育て大切にするように、国民を愛し、国民と苦楽を共にできる大統領であってこそ、その国の真の主人になるのです。
皆様。神様の創造は、実に神秘的で奥妙さにあふれています。人間を、御自身の子女として創造され、万物の霊長としてお立てになった神様は、人間に良心という、最高、最善の贈り物を下さいました。人間が地上界で一生を航海するのに必要な羅針盤として与えてくださったものが、良心という特別な贈り物です。
よく人生百年と言います。しかし、人間は誰彼を問わず、生まれてから死ぬ瞬間まで、良心の作用圏から抜け出すことはできません。そして、良心の作用の中で、最高、最上の機能が正に、真の父母、真の師、真の主人の機能です。言い換えれば、良心は、私たちが生まれたときから真の父母、真の師、真の主人の位置で私たちの人生を指導し教育する、神様の代身者なのです。私たちの一挙手一投足を、一時も逃すことなく導き、監視する責任をもつのが良心の機能です。
ですから、良心は、私たちのすべての言行はもちろん、考えまでも父母よりも先に知り、師より先に知り、神様よりも先に知るのです。神様が、人間の人生を指導し監視する本源的な機能を良心に伝授してくださったからです。
水晶のように清く透明でなければならない人間の良心に、堕落性の垢がつき、今まで各種の罪悪と疾病の中で本来の機能を発揮し切れずにいるのです。したがって、サタン主管圏のこの邪悪な世界から一日でも早く解放され釈放されたいと泣き叫んでいる良心の声を聞ける皆様にならなければなりません。
しかし、堕落した人間の力では、良心の機能を本然の位置に戻せる道はありません。天との縦的な関係が垂直を形成することができずにいるからです。六十五億の人類すべてが、自分なりの角度をつくり、それが正統であり最高のものであると錯覚して生きているのです。絶対的基準を形成し、測定できる最短距離の垂直の角度が出てくるまでは、誰一人として救われる道を探し出すことができないのです。
愛する世界の指導者の皆様。歴史上、いまだかつてなかった位置で、人類をサタンの束縛から救い、天国へと導いてくれる鍵をもって来られる方が、正に今、皆様の目の前に立っているレバレンド•ムーンです。本人が願ったとしても、決して探し出せる位置ではありません。天が印を与え、人類の救世主、メシヤ、再臨主、真の父母として立てた位置です。サタンの影響圏外にある絶対的な解放、釈放の位置です。
六十五億の人類を、九〇度の垂直の道に再び連結させてくれる真の父母、真の師、真の主人の道、すなわち良心を主人として侍って生きる真理の人生を、直接実践して見せてくださる方が、正にレバレンド・ムーンなのです。三千億を超える、絶対善霊になった霊界の人類も、この事実を異口同音に証しています。イエス様をはじめとする四大聖人はもちろん、共産主義者を含むすべての思想家や哲学者までも、この驚くべき現実を前に感謝の涙を流しています。霊界に行っている彼らまでも、真の父母の祝福の恩賜を通さなければ、救われる道がないからです。
皆様。今や人類は、真の父母であられるレバレンド•ムーンの教えを受け入れ、交叉祝福結婚を通して、「神様のもとの人類一家族」の天命を果たすべき時を迎えました。人種、文化、宗教、国家を超越して、人類を一つにし、戦争と葛藤のない創造理想世界、すなわち地上、天上天国を創建できる道は、全人類が神様のもとで一つの家族になること以外にあるでしょうか。皆様の知らない間に、真の父母様は、既に人類はもちろん、神様までも解放、釈放する後天開闢の時代を宣布し、世界の至る所で革命の炎をともしています。真の父母、真の師、真の主人にならなければならない真理の革命です。
皆様。「二〇〇七世界文化体育大典」の基本精神も、人類を一つの家族にする聖業の完成にあります。宗教家、文化人、体育分野に携わる人など、すべての人たちが一つとなって、「天宙平和神文明開闢時代」を花咲かせる使命が、皆様にあることを忘れないでください。特に、すべての宗教家が、この神聖な真の愛の革命の隊列の先鋒隊にならなければならないことを、肝に銘じてくださるようにお願いします。レバレンド•ムーンは、既にすべての準備を完了しました。
この地球星を神様の願われる理想天国にするため、五大洋六大州を連結し、巡回して疾走できる「世界平和超高速道路」建設の一環として、べーリング海峡にトンネルを通す、世界最大のプロジェクトを進めています。
世界平和具現の崇高な志を抱いて出発した国連が、有名無実な機構に転落した現実を無視することができず、私は国連の刷新を推進しています。それと並行して、「新しいぶどう酒は新しい皮袋に入れるべきである」という次元で、私は、人類を「天宙平和神文明開闢時代」へと導く新しい「平和国連」、すなわちアベル国連(天宙平和連合)を創設し、世界百二十ヵ国以上の国々から支持を受けています。
皆様は今や、真の父母を信じて従いさえすればよいのです。良心の羅針盤に従い、真の父母、真の師、真の主人の位置を確保し、永生を保障する真の愛の人生を実践躬行してください。皆様の壮途に天運が共にあり、皆様の、祝福を受けた善の先祖たちも、皆様の活動に積極的に協力するでしょう。勇気をもって前進的発展を促進化してください。皆様すべてが、三大主体思想による太平聖代平和王国時代の到来に、億万歳を叫ぶことができる真の家庭理想を完成されることをお祈りいたします。ありがとうございました。
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