皆様。「真の父母」という言葉は、神様の創造が始まる以前から神様の心の世界にあった言葉です。神様の創造によって関係を結んだすべての理想は、真の父母を中心とする真の愛の理想を表題として出発したので、「真の父母」という言葉は、創造以前から神様が願われた希望の言葉だったことを知らなければなりません。
真の父母を探し立てるまで、神様の摂理路程において数えきれないほどの多くの人々が犠牲になってきたという事実も、皆様は知らなければなりません。神様は、摂理の路程において、その時々に適切な宗教を立てて摂理してこられました。したがって、宗教の中には、天使級の宗教、カイン的な宗教、アベル的な宗教、養子的な宗教、庶子的な宗教、養父母的な宗教、真の母格の宗教、そして真の父格の宗教があります。
キリスト教の歴史を見れば、アベル格の新教とカイン格の旧教が、神様の摂理全体のみ旨に合わせ、世界の各地域における様々な文化圏を中心として人類救援のために努力してきたすべての宗教圏を統合し、一つの国、一つの世界、すなわち一つの平和世界を建設しなければなりませんでした。あらゆる宗教の中の主流宗教がキリスト教だったからです。
皆様。見えない針の先が神様だとすれば、見える針の先は私たち人類の先祖です。ですから、神様は縦的な真の父母です。そのような神様が、霊界で子女を生産できればどれほどよいでしょうか。しかし、霊界では生産することは不可能なのです。
したがって、神様は、アダムとエバを横的な人類の真の父母の位置に立て、彼らを、天国の民を輩出する生産工場にされたのです。垂直は、一つの焦点しかないので、体積を必要とする生産を行うことはできません。生産に必要な体積は、垂直と水平が出会って、面積が形成されるときに初めて生じるのです。
赤ん坊は、神様が生むのではありません。真の父母を通して生むのです。ですから、神様は人類の縦的な真の父母であり、その縦的な真の父母に対して、真の愛を中心として九〇度に合わせ、横的な真の愛をもったレバレンド•ムーンが、正に人類の横的な真の父母の位置に立っているのです。
真の父母の立場は、人類が何よりも探し求め、待ち望んできた救世主、メシヤ、再臨主の立場を総体的に代弁する立場であり、あらゆる宗教の目的の教えの上に立っているのです。縦的真の父母と横的真の父母を探し出して、その方に侍り、真の愛の子女を生産するようになれば、ほかに何の言葉が必要でしょうか。「真の父母」という言葉の中には、救世主、メシヤ、再臨主という言葉がすべて含まれているのです。
ですから、霊界の五大宗教の代表やすべての聖人、賢人、さらには歴史上最も邪悪なサタンとみなされているスターリンやヒトラーのような者たちも、「レバレンド•ムーンは人類の救世主、メシヤ、再臨主、真の父母である」と宣布し、「その方の教えを実践することに生命を捧げます」と決意する決意文を続々と送ってきているのです。
生命の創造には、二つの父母の愛が絶対的に必要です。一つの父母は、創造主であられる天の父、すなわち縦的な無形の真の父母であられ、もう一つの父母は、その無形の真の父母が御自身の創造理想を実現するために、実体をもって地上に顕現した横的な真の父母です。ですから、神様は、心的な真の父母の位置にいらっしゃり、横的な真の父母は、体的な位置にいらっしゃるのです。
たとえ堕落の後裔に転落してしまったとしても、私たち人間は、このような姿に似て、縦横の愛を自由に展開して楽しむために、二重構造になっているのです。縦的な「私自身」は私たちの心です。今日まで、人々は心について正確に知ることができずに苦悩してきました。仏教においても、儒教においても、自分たちなりに心の正体について定義しようと努力してきました。しかし、心の根である神様の正体を正確に把握しない限り、心を知るというのは不可能なことです。
レバレンド•ムーンの教えは、心の正体を手に取るようにはっきりと説明しています。神様の創造理想によって縦的な真の愛を軸とし、横的な真の愛を中心として人間の心が定着するのであり、前後を連結する神様の真の愛が増し加わって、球形的で立体的な理想が実現するのです。
そのような基台の上でこそ、東西南北のどの方向を通しても力の消耗がなく、またいつ作動しても喜びだけがあるのです。そこには、嫌なものや悪いものが入り込む隙間がありません。全く衝突がないのです。縦的な私と横的な私が、神様の真の愛を中心として一つになるのです。
皆様の心が今も葛藤と衝突の中で闘っているのは、真の愛がとどまることのできる縦と横の交差点が、堕落によって九〇度を形成することができずにいるからです。一言で言えば、神様の真の愛がなければ、絶対に心と体の完全統一を成し遂げることはできないのです。
皆様の所有権の問題を見ても、すべてのものは人類のものであり、堕落によるサタンの讒訴圏を抜け出た本然の所有決定のための土台、すなわち神様の真の愛を中心として一つになった心と体の一体圏を確保しなければなりません。天が絶対的基準で所有権を主張できる位置にまで行くことができてこそ、皆様も天から再び所有権をもつことを許されるのです。
言い換えれば、皆様の全所有権を完全に天に捧げ、天の認定を受けてこそ、地上の真の父母様を通して天的な所有権として再び返してもらうようになるという意味です。このような天道があるがゆえに、先生は、一度手にしたものは、いかなる困難があっても手離そうとはしないのです。真の父母様が捨てるという手続きを経なくてはならないからです。
皆様は、ただの一個人ではありません。自分は世界全体を代表する中心だという確信を抱いて生きれば、そのようになることもできるのです。実際、気がつくと誰もがそのような考えを抱いて生きています。息子、娘は父母を代表し、父母はその家族を代表しています。同じ論理により、今、皆様は、世界的次元で勝利したレバレンド•ムーンの確固たる基盤の上に立っているので、必ずレバレンド•ムーンの身代わりとする立場で心情を相続しなければなりません。
皆様が労働と努力をするのは創造です。一生の間、仕事ばかりして生きたとしても疲れを感じることなく、ただただ楽しく、神様の真の愛の世界を感じることができ、そして神様を慰労してさしあげることができる、そのような道を訪ねていくのが愛の一生なのです。自分は、神様が創造したものをもって趣味とし、楽しく天の記念品をつくって暮らしてから死のうという考えと態度で一生を送ってみてください。東西南北、前後左右、どこにも遮るものはありません。
ですから、先生は一生の間自然を愛し、自然を訪ねて友として生きてきたのです。地球上の海という海、五大洋と六大州で訪ねていかなかった所がなく、川という川、山という山はすべて訪ねていきながら生きるのです。皆様も、先生のように、神様の愛をもって自然を訪ねていって友とし、主人と出会うことができずに嘆息圏に置かれている自然を解放してあげようという心を抱いて生きなければなりません。
そのような意味で、統一運動には「山水苑」運動が必要なのです。都市の退廃した文化のとりこになり、個人中心の利己主義的生活の奴隸となって環境を破壊し、各種の公害の中で苦しみながら、子女たちの情緒的発展を妨げる愚かな生の枠組みから一刻も早く脱出することが、知恵深い人生となるのです。
不幸にも、人間始祖アダムとエバの堕落により、神様が創造とともに理想とされた真の家庭は実現しませんでした。エデンの園において、エバは、天使長に誘惑され、アダムは、エバの誘惑に打ち勝つことができず、利己的な偽りの愛をこの世の中に植えてしまいました。このように、人類の罪と不幸は、人間始祖アダムとエバがサタンを動機として結んだ不倫の愛の結果に由来しているのです。ですから、神様の復帰摂理は、まず人間の心と体を引き裂いた葛藤の壁を除去し、真の家庭を復帰し、真の愛と善の世界を世界的版図に拡大していく歴史を展Ifaしてきました。
早くからこのような天の真理と秘密を見抜いた私は、今まで半世紀以上にわたり、キリスト教徒、さらにはすべての宗教家と全人類に集中的に説いてきたのです。数十、数否に分かれている宗教界やキリスト教はもちろんのこと、全人類にはこの真理以外に統一できる道は全くないのです。
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