イエス様はイスラエルで誕生しましたが、ユダヤ人のためだけに生まれたのではありません。イエス様は、救世主と真の父母の立場でこの地に来られ、神様の理想、すなわち真の愛と平和の世界を実現しようとされました。その当時、イスラエルはローマの植民統治下にいました。もしもイエス様がパレスチナ人の中で、その目的を成就していれば、その民族を通して神様のみ言が全世界に伝播されていたでしょう。
事実、アジアとアフリカ、そしてヨーロッパという三大陸の交差点に位置するパレスチナ地方は、キリスト教の歴史において初めの一世紀の間、イエス様の教えを伝播する役割を担当しました。言い換えれば、キリスト教は、南にはアフリカ、東にはアジア、そして西にはヨーロッパへと伝播されたのです。
最終的に、キリスト教は、ヨーロッパと西アジア、そしてアメリカ大陸で、その重要な位置を獲得しました。
キリスト教を通して、これらの広大な大陸は、それぞれ相対的な統一性を形成することができました。そのように統一された大陸の力は、最後には世界を支配するようになりました。
文明は、まずエジプト、メソポタミア、そして中国などの大陸で始まりました。西洋文明の中心は、ギリシャ、ローマ、そしてイベリア半島へと伝播されました。
このような半島文明は、イギリスを中心とした島嶼文明に、その輝かしい地位を明け渡したのち、再び、文明の中心は北アメリカ大陸文明へと移動し、太平洋を渡って、日本を中心とした島嶼文明へと移動しました。そして、その島嶼文明は、再び半島文明へと移動しています。ですから、文明の発展は、韓国において半島文明として結実するというのが摂理的見解です。
半島文化は、主要な文明として成長しました。偉大な宗教や哲学、思想などが、人類の精神の領域を導くために半島文化から現れました。バルカン半島から現れたギリシャ哲学、イタリア半島で開花したキリスト教文化、インド半島のヒンドゥー教哲学と文化、アラビア半島で起こったイスラーム文化、東南アジア半島で隆盛した仏教文化、イベリア半島の航海術、そしてスカンジナビア半島のノルマン文化などを含んでいます。このような半島文化は、大陸に根を下ろすようになりました。ギリシャ、ローマとイべリア文化はヨーロッパとアメリカで隆盛し、イスラーム文化はアフリカとアジアに伝播されました。
また、別の観点から見るとナイル川と黄河、ユーフラテスとチグリス川のような主要な河畔を中心として発達した文明は、地中海沿岸とギリシャ、ローマと北ヨーロッパ地域を中心とした文明にそのバトンを渡しました。その中心は、北アメリカ、フランス、イギリスなどの国家を中心とした大西洋文明へと再び移動しました。究極的に文明は、北アメリカと日本、そして韓国を中心とした太平洋文明として結実するでしょう。モーセ、ゾロアスター、釈迦、老子、孔子、イエス様を含めた歴史的に主要な宗教の創始者たちは、大陸に現れました。イエス様を通して啓示された神様のみ旨は、アジア大陸にあるイスラエルで確立され、半島国家であるローマの影響力を通してアメリカとギリシャ、そしてアジアなど、世界に達することができました。
今日、世界的な力の核心は、北アメリカとアジアにあります。イエス様の再臨に対する神様のみ旨は、これらの大陸国家が、イエス様が再臨する所、真の父母が来られる、正にその場所である韓国を基盤とし、全世界のために完全に投入するとき、初めて成し遂げられるのです。
地球の表面は、陸地と海で構成されています。私は、海が母の役割をするものであると考えます。海において、生命の最も簡単な形態が現れました。海が生命と養育の要素、そして包容性を与えることから女性の特性を象徴しているとすれば、陸地は男性の特徴を象徴していると言うことができます。このことから、海に囲まれた島嶼国家は女性を象徴し、半島国家を伴っている大陸国家は男性を象徴していると言えます。
特に、半島国家の人々は、大陸と海から押し寄せてくる敵たちに対抗することで、強靭さと勇気を培ってきました。このような先駆的で冒険的な精神のもとに、彼らの輝かしい文化が開花し、成長、発展しました。一方、大陸国家の人々は、忍耐力を培ってきました。彼らは、広大な自然環境を開拓してきました。そして、世界の様々な文化から孤立し、多くの世代を経てきた大陸の人々は、地に対する永久的で不変的な価値を付与してきました。そのような意味から、島嶼、半島、大陸の国家の人々が、互いに正しい関係を確立することが、世界平和の実現に貢献できる道なのです。
新しい千年を迎え、大陸国家は摂理的に重要な使命を完遂するために召命されました。大陸国家は、共通した経験とともに、世界のために貢献する大陸国家の力を「世界平和大陸国家連合」に結合させることによって、大陸国家が平和世界の実現において、中枢的な役割を果たすことができるようにしなければなりません。
尊敬する指導者の皆様。しかし、私は、ただ人類が平和な世界で幸福に暮らすことについてお話しするだけでは満足していません。
私は、このような目的を実現するために、実体的な組織を創設しました。「世界平和連合」、「世界平和宗教連合」、「世界平和女性連合」、「世界平和青年連合」、「世界平和学生連合」、「世界平和教授アカデミー」、「世界平和島嶼国家連合」、そして「世界平和半島国家連合」などを創立するに当たって、非常に多くの霊的な支持を受けています。「世界平和大陸国家連合」は、このような目的に貢献するでしょう。
本性の中で新しい希望の答えを探すべき政治的、経済的葛藤を含めて、人間の幸福を実現するには多くの障害物があります。しかし、最も根本的な障害物は、私たち人間個々人の中にある、心と体の葛藤です。歴史を通して、心と体の葛藤が完全に解決されたことは一度もありませんでした。これは人類堕落の、深刻で悲惨な結果です。
このような側面で、内的な葛藤を抱えている人間たちは、適切な倫理と道徳的基準を立てる家庭を築くことができないので、真の愛に基づく心情世界を経験できないのです。
このような家庭が、完全な調和と統一を成し遂げることができるでしょうか。家庭単位で真の愛を実践する責任を捨てたので、今、家庭が揺れ、崩壊しつつあるのです。家庭が崩壊する中で、社会、国家、世界の平和実現の可能性はあるでしょうか。
私は、今年七月三十日、アメリカの首都ワシントンDCで「世界平和家庭連合」創設大会を主管しました。ジエラルド•フォードとジョ—ジ•ブッシュの二人の元アメリカ大統領と四十ヵ国以上の国の元国家元首、そして世界百二十ヵ国の代表たちが、この歴史的な国際大会に参加しました。「世界平和家庭連合」は、真の愛の平和世界実現のために、私が今まで創設してきたすべての国際機構の基礎となる、最も重要な機構となるでしょう。
今日、各個人は、神様の真の愛の圏内で心と体を調和統一することによって、真の人間性を回復しなければなりません。人類は、「性」の純潔運動と真の家庭実現運動を通して、永遠の幸福の時代のために準備しなければなりません。家庭連合は、そのような使命に貢献するでしょう。
人類歴史の路程において、神様の摂理的立場から見たとき、人類は、国家と人種、そして宗教的な違いを超越し、真の父母であられる神様をお迎えして共に暮らす大家族です。
一つの単一共同体として、全人類が地球家族として、共に協力せざるを得ない運命で結ばれているにもかかわらず、私たちは、隣人と他の国々の問題に、全く関連のない時代に生きているかのような感覚をもっています。しかし、私たちは戦争、犯罪、麻薬の乱用、公害、生態系の破壊、倫理的堕落とエイズの拡散などによって苦痛を受けている人類の現実を無視することはできません。
今日、私たちをめぐる歴史の観点から、私たちは神様の声に応えなければなりません。どのようにすれば人類が完全な調和と統一を成し遂げ、不幸な現実を克服して、希望の新たな世紀を迎えることができるのでしょうか。私たちは、いかにして、個人的あるいは国家的な利害関係とは関係なしに、人を信じ、ために生きながら平和な世界を実現できるのでしょうか。このような理想を実現するための新しい価値体系とは何でしょうか。
私たちは、世俗的な人本主義に引っ張られる科学と技術に依存するよりも、私たちの本性の中で、謙遜にその答えを探さなければなりません。もし私たちが、この地でその答えを探すことができないのであれば、天の声に耳を傾けなければなりません。
私は、この大会での皆様の深思熟考が、平和世界の希望を実現する結実となることを願います。神様の御加護が皆様と皆様の御家庭に共にあることをお祈りいたします。ありがとうございました。
Create your
podcast in
minutes
It is Free