堕落によって失ってしまった神様との心情的関係を回復して、本然の父母と子女の位置を取り戻さなければならないのです。したがって、神様が約束された「終わりの日」は、真の父母が顕現する日です。言い換えると堕落によって父母を失った人類が、本然の父母を再び迎えることのできる希望の時なのです。
したがって真の父母は、人類歴史の希望の結実体であり、望みの結実体であり、勝利の結実体です。統一教会は、このような伝統を、国際合同結婚式を通じて世界化してきました。民族と人種、皮膚の色を跳び越え、黒人と白人、黄色人種の人々が同じ兄弟姉妹として一つになり、夫婦となることは、地球村を一つにしようとする神様のみ旨の成就において、最も重要なことの一つなのです。
今日、そのように人類は、失った本然の兄弟姉妹、夫婦、親子の関係を回復し、究極的に、我が子を失って嘆いてこられた神様を解放してさしあげてこそ、真の幸福の道が開かれるのです。今まで民主主義は「人間の自由」と「人間の解放」を主張してきました。それとは違い、これから私たちは、「神様の自由」と「神様の解放」を主張しなければなりません。この問題を解決すれば、人間の解放はもちろん、人間の自由回復は自然と成就されるのです。
アメリカは様々な面において、神様の祝福によって準備された国です。アメリカを建国した先祖たちは、命を懸けて信仰の自由を求めて国を探してきた清教徒たちです。
彼らは真の信仰の自由を求め、愛する親兄弟と故郷に別れを告げ、さらには国まで捨てる覚悟で命を懸けて大西洋を渡ってきました。
メイフラワー号がニューイングランドに到着したのは、一六二〇年十一月の晩秋のことでした。出発した百二人のうち、その年の冬を越えられずに寒さと飢えにより半分以上の人々が死にました。彼らが立派だったのは、子孫のために翌年に蒔く種を残して、自分たちは飢え死にしていったという事実です。
建国精神を失ったアメリカを生かすために努力してきたレバレンド•ムーン清教徒たちは、何をするにも神様のみ旨のために生きているという信仰が徹底していました。彼らは一年目の収穫を手にして神様に感謝を捧げ、先に教会と学校を建ててから自分たちの住む家を建てました。清教徒たちが開拓していく路程で農業を営むときも、戦争するときも、いつも先立たせたのが祈祷でした。
独立戦争当時、かの有名な最後の激戦地であるフォージ渓谷で、ジョージ•ワシントン将軍は、戦闘をしながら、決戦に臨むその瞬間に、命を懸けた祈祷を捧げたでしょう。神様のみ旨を先立たせた戦闘において、神様はアメリカの手を挙げてくださったのです。
当時、世界的な強大国だったイギリスは、国王と国民が一つになって戦いましたが、アメリカは神様と神様の愛する息子、娘が共に戦ったのです。ですから、アメリカという信仰の自由の国家が成立したのです。今もアメリカは、国会が開院するときに祈祷で始めます。大統領が就任の宣誓をするときも、聖書に手を置いて神様のみ前に誓いを立て、聖職者の祈祷を受ける国です。
さらには、貨幣にも「我々は神を信じる(In God We Trust)」という言葉が刻まれている唯一の国です。このようにして、アメリカは信仰の自由を確立し、プロテスタントを信奉する世界的な形態を整えた国家となったのです。
ところが、今のアメリカはどうでしょうか。公立学校では、公式的に祈祷を禁じています。創造論よりも進化論を教育しています。さらには五〇パーセントに達する離婚率は、家庭の神聖さを余すところなく破壊しています。
そのような現実を心配された神様の声を聞いた私は、いち早く一九七一年に祖国と家族を後にしたままアメリカに渡ってきました。そして私は、数度にわたって全国を巡回しながら「火事の家に消防士として来たのであり、病気にかかったアメリカを治療する医師として来た」と叫びました。
既にそのとき、私は、神様がアメリカから離れつつあることを発見しました。アメリカのあらゆる所に神様がいらっしゃらなければならないのですが、反対に随所から神様が離れ始められたのです。人々の心から、家庭から、学校から、神様が離れつつありました。振り返ってみると、ニューヨークのマンハッタン五番街を歩きながら、アメリカを離れられる神様にすがってとめどなく涙を流したことが、きのうのことのようです。不幸にもアメリカは、私の予言したとおり、道徳的に衰亡の道を歩んでいます。
アメリカを愛する人が本当のアメリカの主人皆様。どうしてレバレンド•ムーンがアメリカで反対され、苦労し、このように叫んでいるのでしょうか。私は神様がアメリカを訪ねてこられるまでに流された血と汗と涙の御苦労を誰よりもよく知っているので、この三十四年間、アメリカにいながら、一日として気を楽にして過ごしたことはありません。
アメリカの主人は誰でしょうか。白人でも、黒人でもありません。神様がアメリカを愛されるように、アメリカを愛する人が本当のアメリカの主人なのです。アメリカは地上に神の国を立てるために選ばれた長男のような立場の長子権代表国家なので、今もイエス様は霊的にアメリカの地に主におられながら、神様のみ旨を成就してくれることを切実に願っていらっしゃいます。
一方、私は、神様のみ旨に従って、一九八二年に「ワシントン・タイムズ」を創刊し、アメリカの行くべき正しい方向を提示する保守紙としてアメリカの世論をリードしてきました。そして、真の家庭の価値運動と青少年たちのための純潔運動を通じて強力な救国救世運動を展開してきました。それらすべては、アメリカが神様の摂理の前に正しく立つことができるようにと願う心から投入したのです。
私が一九六五年にワシントンDCを訪問した時に定めた、ホワイトハウス近くの聖地には、今も夜を徹してこの国アメリカのために祈祷する人々が大勢います。皆様は、心の扉を開いて、あの清教徒をはじめとした歴代の愛国の烈士たちの切なる願いを聞くことができ、そのような叫びを、そのような望みを聞くことができなければなりません。
神様を中心とした真の父母、家庭、国家、世界を探し出すべき時内外の貴賓の皆様。歴史的な二〇〇四年は、六千年間追求してこられた神様の救援摂理歴史が終わり、エデンの園で失った創造理想が天宙的に実現する時です。人間の堕落によって主人を失ってしまった万物の嘆きも解放される時であり、長い間分かれていた父母と子女が再会する、これ以上涙のない新しい天と新しい地がつくられる時であり、地上と霊界が一つに通じ、地上と天上に「神の国」が建設される新しい時代が訪れました。
生きておられる神様の直接主管が、全体、全般、全権、全能の勢力として現れる時代です。東洋と西洋の全体が天地父母を中心として「唯一なる神様のもとの一つの宇宙」として、地球星大家族主義世界が実現する時です。それは聖書に預言された旧約の約束と新約の約束が成就する成約時代の完成を意味します。今や時が来ました。アメリカがもう一度、覚醒すべき時が来たのです。
第二の建国運動を挙国的に展開し、神様を中心とした真の父母、真の家庭、真の国家、真の世界を探し出すベき時なのです。そうして離れようとされる神様を再びお連れしてこなければなりません。六千年間も準備して訪ねてこられた神様は、アメリカを離れられたら、どこに行かれるでしょうか。
神様に正しく侍るならば、家庭問題、倫理問題、青少年問題、人種問題は、自ずと解決されます。五色人種が一つになって生きていくアメリカは、地上天国のモデルです。この時に私たちは、一致団結して人類の進むべき道を開かなければなりません。長子の国であるアメリカが先頭に立って、天の父母様に侍り、世界各国を神様のみ前に導く先導者的な使命を完遂しなければならない時です。その歴史的な課業を完遂するために、みな共に参加してくださるようお願いします。
神様が直接主管される時代の到来去る三月二十三日に、ワシントンDCに位置するアメリカ国会議事堂で、天宙•天地•天地人父母様に対する平和王即位式は、神様の王権を地上に実体的に安着させた偉大な宣言でした。さらにまた、当日、議事堂で行われた天宙平和統一理想天国の宣言は、国連国家祝福家庭連合時代を開いていく歴史的な起源となりました。
今や、天宙・天地•天地人父母を中心として理想家庭が基盤となって、地上天国、天上天国が現実的に実現される天一国四年になりました。それで四月のこの期間において、「天使世界の解放、釈放」に続き、「カイン•アベルの釈放」、さらにきょう第四十四回「真の父母の日」を契機として、「父母様の釈放」の日となったのです。
ひいては、今度の五月一日は、「世界基督教統一神霊協会」創立五十周年を迎え、「国家の釈放」の一日を迎えるでしょう。解放、釈放の時代を迎え、今後、全体、全般、全権、全能の神様にすべてを任せ、直接導かれる神様の直接主管の時代が到来するのです。
改めてこの場にお越しくださった皆様に深甚なる感謝を捧げ、天と地に平和と自由と正義があふれる新しい千年王国が始まることを願いながら、私の話を終えようと思います。皆様の御家庭と国に神様の祝福が共にあることを願います。ありがとうございました。
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