人類の最初の先祖であるアダムとエバは、「善悪を知る木からは取って食べてはならない」(創世記二・一七)と言われた神様の戒めを守り、成長期間を無事に通過して完成した人間になったのち、祝福を受けて人類最初の夫婦となり、善なる人間始祖となるべきであった。
しかし、アダムとエバは、サタンの誘惑に勝てず、個性を完成する以前の成長期間である、長成期完成級の段階で善悪の実を取って食べ、血統を汚すという罪を犯し、これが原罪となった。これにより、アダムとエバは善なる人類始祖になることができず、悪なる子孫を繁殖することにより、堕落した家庭、氏族、民族、国家、世界がつくられ、神様が願わない地上地獄と天上地獄が生じてしまったのである。
神様は、堕落した人類を救うため、メシヤであると同時に第二アダムの使命者として、ひとり子であるイエス様をアダム以降四千年ののちに、選民として育ててきたユダヤ民族に送られた。もし彼らがイエス様を信じ、一つになっていたならば、イエス様はその中から第二エバを探し出し、新婦として立て、聖婚式をして神様を中心とした夫婦になり、真の父母となって、人類の救援摂理歴史を完遂したであろう。
第二アダムとして来られたイエス様のメシヤ路程が、選ばれた者たちの不信によって道半ばで挫折するや、神様は再び、第三アダム、再臨のメシヤを送る摂理をされるようになった。復活されたイエス様と聖霊の重生の役事(働き)を通した、キリスト教の霊的救援摂理の二千年史は、第三アダム、再臨のメシヤを迎えるための基盤だったのである。
再臨のメシヤは、空中降臨ではなく、イエス様の時のように、女性の体を通して神様のひとり子として生まれるのであり、ユダヤ教団がイエス様をメシヤとして侍らなければならなかったように、キリスト教団は、再臨のメシヤを信じ、侍らなければならない。再臨のメシヤは、人間始祖が罪を犯し、原罪をもつようになった背景をはじめとして、徹底的に究明することにより、サタンの正体を明らかにして罪の根を抜き、霊界圏を相手に、生死を懸けた闘いに勝利し、最後にはサタンを自然屈伏させ、数多くの教主と宗主から、「再臨のメシヤ、真の父である」という証言を受け取らなければならない。これとともに、救援摂理の結実として準備されたひとり娘、聖霊の実体を探し出し、新婦として迎えてこそ、再臨のメシヤのみ旨は、地上に着地できるのである。
神様は、このような再臨のメシヤの真の父母摂理を完成するため、この地に二人のお方を誕生させられた。それが、再臨のメシヤ、すなわち第三アダムとして来られた文鮮明・真のお父様と、第三エバ、すなわち聖霊の実体であり再臨のメシヤの新婦として来られた韓鶴子・真のお母様である。
御夫妻は、「弘益人間(広く人間世界に利する)・在世理化(世を治め教え導く)」の開天・開国理念により悠久なる歴史と文化の伝統を備え、神様を敬い、平和を愛好してきた韓半島に誕生された。一九二〇年、陰暦一月六日、平安北道の定州でお生まれになった真のお父様は、天の特別な摂理の役事によって幼少期を過ごす中、十六歳(数え)になった年の復活節を迎える週に、イエス様を通して、「再臨の使命を受け継がなければならない」という神様からの召命を受けられた。それから真理探究のため、血のにじむ苦難の道を歩まれ、ついに創造原理、人間の堕落と罪の根、人間の責任分担および蕩減復帰摂理の原理原則を明らかにし、救援摂理の歴史過程に錯綜するあらゆる曲折を解かれたのである。
神様は、蕩減復帰摂理の中心主体として再臨主を地上に送られるとともに、その方の相対、配偶として来られる第三エバを復帰する摂理を進めてこられた。再臨主の誕生を前後して、韓半島に神霊運動が大きく広がるとともに、真のお母様の家系も、その中に加わるようになる。このような摂理的背景の中で、真のお母様は、一九四三年、陰暦一月六日、母方の実家のある平安南道の安州でお生まれになった。真のお母様は、再臨主の地上誕生を信じてきた外祖母の趙元模女史、洪順愛大母様、真のお母様へと続く三代のひとり娘の家庭で成長することにより、天の新婦として備えられた生活を出発された。そして、腹中教の許浩彬(孝彬)氏の母親が、六歳になった真のお母様に「天の新婦になられる方」と祝福をするなどの、霊的証があったのである。
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