14 人間は、家庭から出発しました。家庭を縮小してみれば、夫と妻によってできているので、ひとり子になったのであれば、ひとり娘を迎えなければなりません。このひとり子とひとり娘は、堕落していない本然のアダムとエバにならなければならないのです。ひとり子とひとり娘は、息子、娘を生まなければなりません。
真の父母に侍り、息子、娘を完成させようとすれば、与えられた環境において、祖父、祖母、母、父、四方のために生きることができなければなりません。息子、娘は父母のために生き、父母は息子、娘のために生き、その父母はまた、(彼らの)父母のために生きなければなりません。祖父は孫のために生き、孫は祖父のために生き、夫は妻のために生き、妻は夫のために生きれば、それは祖父母、夫婦、兄弟がすべて入るというのです。
このような原則において、一つの家庭の標本を中心として見るとき、互いにために生きる家庭であれば、天国家庭であることは間違いないという論理が出てきます。
原罪がないイエス様と再臨主人類の始祖アダムとエバは、サタンの誘惑に陥り、善悪の実を取って食べることによって罪を犯し、それが原罪となった。原罪は、神様の血統を汚した不倫なる性犯罪であった。神様の愛によって代を継いでいくべき人類が、サタンの偽りの愛によって子孫を繁殖したのである。
聖書のマタイによる福音書の記録には、イエス様がキリストとして生まれるまでの血統的系譜が出てくる。堕落したアダムの後裔の中から、善悪の血統を分立、転換しながら、千年にわたってサタンとの血縁的関係を清算してきた蕩減復帰摂理歴史の基台の上で、ついに原罪のない、イエス様が神様のひとり子として誕生されたのである。
このように、原罪と関係なくお生まれになったイエス様は、人類の真の父として、真の母を迎え、真の父母の位置に進み、原罪のない直系の子女を誕生させる一方で、堕落した人類を重生させ、原罪を清算させるために地上に来られた。しかし、イスラエル民族の不信により十字架にかからなければならなくなるやいなや、このすべての課業を、再臨して成し遂げることを約束されたのである。
それゆえ、第三アダムとして来られる再臨主は、イエス様を中心としたあらゆる蕩減復帰摂理の歴史的伝統と結実を、霊肉共に相続すると同時に、メシヤの立場から出発し、真の父母の位置に登極することにより、地上で神様の創造理想を実現する使命を完遂されるのである。
15 イエス様は、サタンが讒訴できる位置を抜けだした立場で生まれたので、原罪がない方です。サタンの主管圏内においてサタンと相対したのが原罪ですが、イエス様はサタンの讒訴条件を越えてお生まれになった方なので、原罪とは関係がないというのです。このために入れ替える歴史があったのです。エサウとヤコブの時に入れ替え、また、ペレヅとゼラの時に入れ替えて、勝利の基盤を築いてきました。ですから、イエス様は、原罪と関係のない人間として生まれたのです。
16 イエス様は、神様の主管下で生まれた息子なので、原罪を免れた立場に立ちました。サタンの讒訴条件をもっているがゆえに原罪があるというのですが、原罪を免れた立場に立っているため、本然の基準、堕落する前のアダムの位置に帰ることができるのです。ですから、イエス様だけが第二次のアダムになることができます。人類の先祖として、アダムが失敗したことを復帰できます。アダムの位置を身代わりできるのです。ここから新しい歴史時代に入ります。
イエス様は無原罪で生まれたので、サタンの讒訴から完全に脱しました。サタンの讒訴から脱すると同時に、サタンを完全に屈服させました。天使長を屈服させたというのです。イエス様は、このように神様の息子として、堂々と本然のアダムの位置に立つことができました。
17 聖書には、ヤコブが母であるリベカと一つになって、兄エサウと父イサクを欺き、祝福される話があり、また、タマルが舅と関係を結んで生んだペレブとゼラを中心として、ユダの支派が祝福を受けるようになったという内容が出てきます。このような、人倫や道徳観において解決できない内容が、どうしてあるのかということが問題です。
そして、マタイによる福音書を見れば、四大淫女についての話が出てきます。タマルが出てきて、バテシバが出てきて、ラハブが出てきて、ルツが出てきます。マタイによる福音書は創世記に相当するものですが、歴史時代において、最初の章になぜこのような神聖ではない、汚点をもっている女性たちが出てきたのかというのです。
このようなすべての問題は、堕落論を知らなければ解決するすべがありません。お父様の時代になって、初めてそれをすべて明らかにしてあげたのです。
18 ヨセフと婚約したマリヤは、エバとちょうど同じです。アダムとエバは、堕落する時、婚約した立場にいました。アダムとエバが婚約段階にいる時に堕落したのと同じなので、これを蕩減復帰するためには、リベカの伝統を引き継がなければならず、タマルの伝統を引き継げる女性がいなければなりません。そのため、血統を清めた女性を代表した基準で、それを相続できる位置に立った人がマリヤでした。
マリヤは、神様の息子、娘を生むために生命を捧げることを覚悟し、犠牲になる道でも、神様のみ旨を立てた女性でした。タマルのように、イスラエルの王権を立てることを最高の希望と思い、自分の身がどうなろうと、死のうと生きようと、自分を通して神様のみ旨を継承しようとした歴史的な女性でした。
19 マリヤは、自分の生命を懸けて、神様のみ旨を誰よりも熱心に追求する女性でした。ちょうどタマルのように、志操を守って忠節を尽くし、貴い天の血統を残すためには、いかなる冒険でも強行できる大胆な立場に立っていた女性が、正にマリヤでした。
天使ガブリエルが現れ、マリヤに「あなたはみごもって男の子を産むでしょう」(ルカ1・31)と告げたとき、マリヤは、「どうして、そんな事があり得ましょうか。わたしにはまだ夫がありませんのに」(ルカ1・34)と答えました。そして、天使が再び、「神には、なんでもできないことはありません」(ルカ1・37)と言うと、マリヤは、「わたしは主のはしためです。お言葉どおりこの身に成りますように」(ルカ1・38)と答えたのです。その立場は、死を覚悟しなければ行くことができない立場です。
その当時、未婚の女性が身ごもれば、モーセ五書に基づいて、石で打たれて殺される時代でした。神様は、自分の命よりも神様のみ旨を尊重し、自分の威信や体面よりも神様のみ旨を尊重するマリヤを通して、イエス様を懐妊するようにさせたのです。ですから、イエス様は、神様のみ旨によってマリヤのおなかを通して生まれた、歴史上初めての神様の息子です。
20 マリヤの腹中にいるイエス様に対しては、サタンが讒訴できません。イエス様が生まれるようになったのも、マリヤが動機になったのではなく、神様のみ旨を中心として、神様の命令によって生まれたので、神様が動機となったのであり、また出生に至る過程も、腹中の勝利の基盤をもつマリヤの腹中から生まれたイエス様だったので、イエス様には、サタンのいかなる讒訴条件もあり得ないというのです。
歴史時代に、腹中から始まったアダムとエバ以降のあらゆる闘いの基盤を、初めて腹中から分別したというのです。このような血統をもって現れた人がイエス様でした。
ですから、イエス様は、いかなる預言者や、いかなる世界的な宗教指導者とも、その根本が違うというのです。イエス様は、サタンが讒訴できない血統的な内容を備えて来られた世界的な代表者です。また、歴史的な内容をすべて清算して来られた方なので、正に神様を中心とした血統的な内容をもって生まれた最初の人に違いありません。イエス様は、このような動機や過程を経て、神様の真の息子として、この地上に誕生するようになったのです。
21 イエス様の父親は、ヨセフではありません。天の側の天使長圏の人物です。堕落した天使ではありません。神様がそのようにさせました。
サタン世界を凌駕し、天の側となり得る基盤を築き、種を植えて、そこで神様の心情圏を受け継いでこそ、本然のアダムとして認められるのです。イエス様は、そのような位置で、血統的に分別された種を受けて生まれました。そのような人は、歴史始まって以来、一人しかいません。ですから、メシヤ、救世主になることができるのです。初めて神様を中心として、愛の絆を通して生まれた代表的で唯一の人なので、「ひとり子」という言葉が成立するのです。
22 人類歴史上、国家的次元で万王の王権をもって来るイエス様は、血統を転換して勝利的伝統を受け継いで来ました。ですから、マリヤの腹中で妊娠しても、サタンが「彼は私の息子である」とは言えないようになっています。タマルの心情的伝統を受け継いだ歴史的な基準の上に、国家的次元でマリヤが身ごもったため、エバの失敗を蕩減復帰したのです。
女性たちが行くべき道において結実の位置に立ち、血統転換、すなわち長子復帰完成基準の心情圏の上で身ごもったので、腹中にいるときから、サタンが「私の息子である」と主張できないのです。イエス様は、歴史的に清められた血統的基盤の上でマリヤの腹中に宿ったため、長子圏内で身ごもったとしても、サタンが「自分の息子である」とは言えないというのです。
腹中から長子権を主張できる息子が地球星に生まれなければ、神様の長子の血族圏を立てることができません。イエス様は、堕落の人類歴史の上に、神様の心情を受け継ぐことができる最初の代表者になり、歴史的な代表者となることによって、初めて「私は神様のみ前にひとり子である」と言うことができました。これは、愛を中心とした長子権復帰において代表者になったので、メシヤになることができる、ということです。
23 イエス様は、血統を清めた上で来ました。双子の時代、すなわちエサウとヤコブを通して長子権を復帰し、タマルの腹中でペレブとゼラの、歴史にない闘いを通して、ひっくり返すことによって、血統転換をしました。歴史がすべて見せてくれたのです。
聖書は、本当に啓示的です。世界史、文化史、宗教史において欠かせない宝典です。人類歴史に関する曲折の事情と秘密が、すべて含まれています。それを解かなければなりません。このようにして、血統を復帰しなければならないのです。マリヤの腹中から生まれたイエス様は、サタン世界の血統が転換されています。血統が転換された位置から来たので、イエス様の相対となり得る新婦も、血統転換歴史の過程を経なければなりません。
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