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アメリカの二十一ヵ都市講演会は、一九七三年九月七日、「ニューヨーク・タイムズ」に全面広告を掲載することをもって始まった。真の父母様も自ら著名人士にコンタクトを取りながら大会の準備を急がれ、全国五十州とワシントンDCに派遣された五十一の世界統一十字軍を中心に、大々的な活動を展開された。その基盤の上で、一九七三年十月一日から七四年一月二十九日までの四ヵ月間、「キリスト教の危機と新しい希望」をテーマに、アメリカの二十一ヵ都市で「希望の日」大講演会を主宰されたのである。講演内容は、「人間に対する神の希望」、「アメリカに対する神の希望」、「キリスト教の将来」などであった。真の父母様は、講演会の期間に、各界の有力者たちからの支持を引き出し、市長から幸運の鍵と感謝状、激励文、名誉市民証を授与された。また、三十二の大都市講演会は、一九七四年二月十六日から四月二十日まで、「キリスト教の新しい未来」をテーマに、先の二十一ヵ都市を除いた残りの地域で延長して開催された。
9 お父様は、一九七三年の末に二十一ヵ都市で大講演会をしようと思います。以前に行った七ヵ都市も加えるのです。ですから、十四ヵ都市だけ選べばよいのです。今後、ニューヨーク(にある修練所と同)水準の修練所を、ワシントンDC、セントルイス、デンバー、シカゴ、サンフランシスコ、ロサンゼルス、ダラスに造らなければなりません。できれば、食口たちが集中する所に力を注がなければなりません。十月一日、ニューヨークから行うのです。来年は五十州で行います。そうすれば、もはやアメリカの人たちは、誰もお父様の話を聞いたことがないとは言えません。その次には、皆さんが進み出るのです。これをするためにも、皆さんか基盤を築かなければなりません。伝道しなければならないのです。一つの州で五十人以上にならなければなりません。基本の食口がいなければなりません。ですから、十月まで、一生懸命にやらなければならないのです。
10 アメリカにおいて、一九七三年十月、二十一の州の代表都市を通して攻勢をかけるでしょう。このようにして反対がなくなれば、五十州でそれを行い、その次には、皆さんが毎日のように公開講義を行うのです。このようにして、一九七八年までにアメリカ全域にこのブームを起こし、キリスト教指導者たちが「これからは統一教会を研究しなければならない。統一教会を探らなければならない」と言って、全体が一つの垣根の圏内で、世界に向かって動くことができるようにしておいてこそ、アメリカが復帰されます。今後、国家的な基準では、キリスト教の再復興と共産主義の脅威からの防衛、この二つの問題が、次第に切迫した問題として登場するだろうというのが、お父様の観点です。間違いなくそのようになるでしょう。ですから、それに対する準備さえしておけば、間違いなく、このアメリカがそのような立場に立つようになるので、私たちを前に立てざるを得ない時が来るだろうと考えるのです。ヤコブが天使に勝ったあとにエサウを訪ねていったのと同じように、皆さんはキリスト教会との闘いで勝ったあとに、共産主義と闘わなければなりません。言い換えれば、皆さんが教会基盤を築いたあとには、共産主義に勝てる理念によって武装し、全世界に進軍しなければならないというのです。ですから、「民主世界、キリスト教、共産世界の誰が反対しても、問題ない」という信念をもたなければなりません。「神側に私が立っているので、神様は私たちを祝福してくださる」という信念をもちなさいというのです。
11 アメリカには、韓国、日本、台湾、イギリス、フランス、イタリア、ドイツ、オランダ、オーストリアなど、十ヵ国の人が集まっています。十ヵ国の人々が、民族と国家を超越し、神様のみ旨と超民族的な心情を中心として、新しい起源をつくることのできる、厳粛で驚くべき瞬間です。私たちはここで、一つの目的のために共に死ぬことができるという信念をもっています。今や三年路程は、一年半が残っています。この三年の期間に、アメリカが世界的な責任を果たせるようにするため、今、イギリス、あるいはアジアから、大学院生たちを連れてくるのです。一九七二年と七三年に、六十人近い上院議員と下院議員たちに会ったのも、これを準備するためです。お父様が、アメリカで七二年に七ヵ都市、七三年に二十一ヵ都市、七四年に五十ヵ都市を中心とした復興会を計画したのは、アメリカの人々に知らせるためでした。お父様の話を聞いたことがないという言葉が出てこないように、知らせるためだったのです。言い換えれば、新しいイスラエル、カナンの福地に向かう出動のためのものなので、この三年間にすべて知らせてあげなければならないというのです。イスラエル民族がカナンに復帰するとき、その民族がどこにいるとしても、一人残らず知らせてあげなければならなかったのと同じように、この三年間は、新しい世界的な第三次カナン復帰路程に向かって出発できるようにするための宣布をしなければならない期間です。ですから、モスクワに向かって進軍しようというのです。皆さんは、このような信念をもたなければなりません。共産世界は今、アメリカに向かって進軍してきているのですが、私たちは反対に、モスクワに進軍しなければならないのです。
12 一九七八年までには、アメリカにも共産党が脅威となる時代が来ます。これは、摂理上、避けられないことです。その時までに、統一教会の思想を中心とした基盤を、アメリカの中にしっかりと定め、すべての分野に影響を及ぼすことのできる活動体制を備えなければなりません。ですから、二十万人のアメリカの指導者たちに対し、三年以内に「統一原理」と「勝共理念」と「統一哲学(思想)」についての本を三冊ずつ、六十万部を無料で配布する計画を立てています。そして、一九七三年十月一日から三年間、アメリカで大講演会を始めなければなりません。二十一ヵ都市を中心として、大々的な講演を実施するでしょう。十月一日からカーネギー・ホールを借りて、講演を行う準備をしています。ですから千人を動員しなければならないというのです。
13 一九七四年二月十六日からは、アメリカで再び巡回大講演会を出発しなければなりません。ですから、四十ヵ都市を定めて、韓国に帰ってきました。このようなことを始めるのは、一個人の欲望や、統一教会の復興のためではありません。神様が格別に愛するアメリカで、今後行くべき新しい信仰的な路線を提示しなければならないみ旨があったからです。それを今までやってきてみると、全国的な問題が起きたのです。アメリカ国民に、お父様のことが広く知らされたと思います。言論界が動員された問題や、想定外の問題が起こって全国的な問題となり、さらにウォーターゲート宣言は、実に歴史的な大きな旋風を巻き起こしました。国内だけでなく、外国にいる統一教会の食口たちが、お父様の指示に従って歩調をしっかり合わせてくれることにより、正にアメリカの言論界や社会的に地位の高い人々が、私たちの活動に対して過小評価したことについて、電話、あるいは紙面上で謝罪してきています。私たちが今まで活動してきたことが、彼らに相当の影響を与えたことを感じて帰ってきました。
14 一九七四年の「希望の日」巡回講演会の期間に、私たちに対して積極的に反対するその背後には、必ず共産勢力がいて操っているはずです。路傍伝道隊が活動する所には、共産主義者たちが来ていると思います。ニューヨーク集会の時から全国で反対し続けているのは、そのような動機からだと、摂理的に考えるのです。今、キリスト教を見れば、私たちに反対する人たちもいて、支持する人たちもいますが、彼らはいずれにしても、反対する人のほうに傾くと見ています。
共産勢力を蘇生級とすれば、キリスト教が長成級で中間なので、これはイエス様の時代のユダヤ教に相当するのです。ですから、キリスト教は、イエス様の時代に反対したユダヤ教と同じなので、必ず反対します。
原理的に見れば、蘇生圏と長成圏はサタンの支配下にあり、私たちは完成圏の基盤をもって世界的基盤を越えることができる時になりました。ですから、私たちが完全に民族を超越し、強力に一つにさえなれば、サタンは退くというのです。このような原則が原理観です。蘇生圏と長成圏はサタンが思いどおりにできますが、完成圏に入れば、思いどおりにできないのです。
15 私はアメリカに来て、皆さんが信じられないことを、今までたくさん行ってきました。年数では三年ですが、一年八ヵ月にしかなりません。このように見れば、今後、私たちはどれほど影響を及ぼすことができるでしょうか。これは、既に韓国で証明され、日本で証明され、台湾でもそのような基準を認定する段階に入ってきました。一九七三年七月一日に「勝祝日」を定め、一年以内に「勝恨日」を決定しました。それらの日は、西欧文明世界において、天から記念することのできる一番目の日であり、二番目の日です。アメリカですべきことを韓国に行ってしたのは、韓国にも世界的運勢を結んであげなければならなかったからです。それは、皆さんが初めて聞くことであり、考えもできなかったことです。私たちが実践してこのような基盤を築き、「世界が私たちの舞台である」と自信をもって私たちの視野で見つめられるようになったのは、驚くべきことです。私は、アメリカに来て、今や成功しました。それは、私がしたのではありません。神様がしたのです。
ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデン「希望の日」フェスティバル真の父母様は、一九七四年九月十七日から十二月二十三日まで、アメリカの八大都市で「希望の日」大講演会を主宰された。先立って行われた三十二ヵ都市と合わせて、アメリカの四十ヵ都市における大講演会の最後の日程であった。初日は晩餐会、二日目は講演会が開かれた。特に、ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンで開かれた「希望の日」大講演会は、当時のアメリカの宗教集会としては新記録を樹立した大会であった。九月十七日、ウォルドルフ・アストリア・ホテルで開かれた前夜祭の晩餐会では、千七百人以上の著名な人士が参加し、六つのテレビ局をはじめとするマスコミの熱気を带びた取材競争の中、アメリカの有名な霊能者であり、予言者であるジーン・ディクソン氏が真のお父様を証した。十八日の講演会では、指定席二万五千席のほかに、五千席の臨時座席を追加で設置したが、二万人以上が入場できないほど、大盛況を呈した。真のお父様は、「キリスト教の新しい未来」というテーマで熱弁を振るわれた。
16 今日の民主世界について見てみると、アメリカと韓国は、ローマ帝国とイスラエルの立場と同じです。イエス様の当時には、ローマ帝国とイスラエルが一つになってイエス様を打ちましたが、今の時は韓国人とアメリカ人が一つになって、お父様を打つようになります。打たれることによって、蕩減復帰されるのです。アメリカは民主主義の国なので、ローマ帝国とは違います。キリスト教を捕らえて滅ぼすことができる基盤ではなく、何を語ったとしても、命まで奪うことはできない民主主義の国です。
また、共産勢力が旗を掲げてやって来て、お父様に反対します。これは世界的事件です。お父様には、韓国のキリスト教はもちろん、アメリカのキリスト教も反対し、アメリカ人も反対し、共産勢力も反対するので、これは世界的なすべてのものが反対する条件になるのです。しかし、いくら反対しても、お父様を訪ねてくる人々の気勢にすべて押されて倒れてしまうのです。それが正に一九七四年九月十八日、マディソン・スクエア・ガーデン大会です。
これは、キリスト教に代わる民主世界と統一教会が真っ向からぶつかって、統一教会が越えていく時間です。このようにして、世界的峠を越えました。ユダヤ教がイエス様の命を奪い、ローマがイエス様の命を奪いましたが、そのような立場にいる統一教会とお父様の命は奪うことができないのです。追い出すことができません。ですから勝利したというのです。これは、歴史的な起源が始まる瞬間です。
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