真の父母様は、共産主義の拡大を防ぐため、世界的に勝共活動を展開された。特に、日本を中心とした勝共活動は大きな成果を収めた。
韓国と日本は、地政学的な関係を越え、復帰摂理を担当するアダム国家とエバ国家として、切っても切れない責任と使命をもっている。そのため、真の父母様は、日本を共産主義の脅威から保護するため、早くから多くの支援活動をされ、日本の青年学生たちも献身的に勝共活動を展開して、大きな勝利を収めたのである。
1 韓国と日本がみ旨の中で、どのように一つになるかが重要な問題です。韓国政府も日本の「国際勝共連合」に対して、とても大きな期待を寄せています。一九七〇年九月に開かれる第四回世界反共大会が、日本にどのような影響を及ぼすでしょうか。現在、韓国の情勢を見るとき、一九七二年までが重要な時点です。ですから、み旨を知る私たちとしては、そこに備えて、一九七〇年に、より確固たる基盤を築かなければなりません。そのような意味で、世界反共大会は重要な使命を負っています。
ですから、まずお父様を中心として内的に団結しなければならず、その次には、外的に韓国食口と日本食口が団結して一つにならなければなりません。私たちは同じ運命に置かれています。このような問題を解くためには、右の方に回す内的な力が左の方に回す外的な力より強くなければなりません。そのために、私たちは千倍、万倍、精誠を捧げなければなりません。私たちに反対する無数の数の力を凌駕しなければならないのですが、私たちの力だけでは不足なので、神様の協助を受けなければなりません。
2 お父様の関心の対象が韓国だけに限定される時代は過ぎました。世界のために準備すべき時が来たというのです。ですから、世界的な試練と迫害の十字架を背負おうと努力しています。そして、最近は、国際情勢や共産党の動きに対して、大きな関心をもっています。このような世界的な問題を解決するために、私たちは霊的に闘い、まず霊的に責任をもって進まなければなりません。
神様のみ旨に責任をもった人が行くべき公式的な方向は、ある絶対的な基準を中心として進まなければなりません。神様が目指す道がこのようになっているので、その基準を中心として行く道には、わずかな違いもあってはいけません。そこには、個人の私的な感情が介在してはいけないのです。
3 韓国の立場から見るとき、もし日本が容共国家になれば、韓国は生き残れません。ソ連、中国、日本など、世界の強国の間で生き残れないというのです。ですから、エバ国家の日本を立てようとするのです。
アダム国家の韓国が、日本で「国際勝共連合」を中心として救国活動を支援しています。お父様は、日本を救ってあげたという立場に立たなければなりません。日本が反共国家になれば、韓国も生き残ることができます。韓国を救ってくれるのです。エバ国家の使命は、このように大きいというのです。
4 統一教会員たちは、共産主義の唯物史観に対する批判を徹底的にしなければなりません。そうして、韓国と北朝鮮の総選挙が実施されるとき、「統一思想」を中心として北朝鮮を完全に圧倒し、勝利の結果をもたらす功を立てなければなりません。そのようになれば、世界を復帰できる基盤が準備されるのです。ですから、忙しいのです。そのため、国家的な問題点を提示して、それを解決していくのが、統一教会員が負っていくべき責任と使命です。
現在、日本とアジアで共産主義が非常に大きな問題の焦点になっています。共産主義革命はソ連から出てきましたが、共産主義の行動は、労働者と農民を中心として広がっています。非常に組織的に動いているのです。
これから日本を治めようとする政治家にとっては、共産主義者たちとどのように闘うかが問題になります。今、日本は、思想的な再武装をする時間をもたなければなりません。思想的に再武装をしなければならない時が来たというのです。
5 共産党に対して、先頭に立つ立場で責任を果たすことによって、日本のすべての指導者が私たちに憧れることができるようにしなければなりません。ですから、共産主義の批判と克服に関する本を早く出版して各学校に普及させ、講義をすることによって、韓国で行っているように共産主義に対する批判精神を植えなければなりません。それで、反共教育ばかりをするのではなく、学問的にきちんと批判するのです。私たちの数が多くなり、大衆が歓迎すればよいのです。
共産主義者たちは自分たちの理想を成就するために、手段と方法を選びません。暴力までも用いるのです。ですから、歓迎を受けることができません。しかし、私たちは違います。戦法が根本から違うのです。彼らは、信じていた人の九〇パーセント以上が不信状態に陥ります。しかし、私たちは、信じ始めれば、ますます信じるようになるのです。これが違います。
6 一九六八年四月に日本の「国際勝共連合」を発足させました。その時、日本の幹部たちを集めて、「私たちは、これから日本のこの自由天地で反共、勝共活動をしなければならない」と言ったところ、彼らの中で誰一人として歓迎しませんでした。「お父様は、日本にどれほど共産党の基盤があり、彼らがどれほど極悪で熾烈な闘争をしているのか御存じないので、あのように言われるのだ」と言いながら反対したのです。
それで私は、歴史的なすべての内容を中心として、「このような運命が訪れてくるにもかかわらず、あなたたちはこれをしないのか!」と言って説得しました。その前に、すべて勝共理論で武装させました。勝共講義ができるように思想武装をさせ、街頭に送り出したのです。共産主義者たちがうようよいる中で、先頭に立ちなさいというのです。
そして、朝鮮大学校に派遣しました。男性を派遣しては駄目だと思い、肝の据わった日本の女性を思想武装させて、「これから三年半の間、死ぬ覚悟をして朝鮮大学校の前で勝共講義をしなければならない!あなたたちが行く道には、死の交差路が間違いなくある!覚悟せよ!」と言いました。そこにはエピソードが多くあるのです。朝鮮大学校は、日本の外務省を通して私たちに圧力を掛けようとしました。しかし、私たちは、根気強く、命を懸けて闘争してきました。東京駅や全国の有名な街頭で、共産主義者たちと積極的な闘争を繰り広げたのです。
7 日本の「国際勝共連合」は、共産党と闘争をしています。「朝鮮大学校の前で講義をするから、命を奪えるものなら奪ってみよ」と言って、朝鮮総連の人々がいるにもかかわらず、入っていくというのです。彼らは、私たちの活動を妨害しようと、引っ張り回したりします。それを見て他の人々は笑うかもしれませんが、それが大きな問題になるのです。またあるときは、一気に押し寄せてきて、一人の上に乗って首を押さえたりもします。そのようにして一週間ほどたてば、私たちに同情する人が出てくるのです。
そのように同情する人が何人か現れさえすれば、彼らの内部に分裂が起きるようになります。彼らが黙って見てみると、言葉に間違ったところがなく、行動に間違ったところがなく、道義的な面で間違ったところがないというのです。ですから、そこにおいて自分たちの言葉と行動が違うことを悟る人は、必ず良心が目覚めるのです。
そのようになれば、彼ら自身が「共産党によって犠牲になった」という思いを抱くようになります。このように、彼ら自体が暴発するように導ける間接的な戦法がいくらでもあります。私たちは今このようなことをしているのです。
8 私たちは日本で勝共活動をしていますが、共産主義が五十年間で世界の半分近い国々に莫大な影響を及ぼしました。アメリカ社会にまで共産主義が影響を及ぼしています。このように、世界的な版図をもった共産主義に対して、勝共というタイトルを掲げて少数の群れが立ち上がったことを一面的に見れば、「愚かで世の中を知らない者たちの行動だ」と言うかもしれませんが、それは見誤っているというのです。日本では、一九六九年十月七日に全国勝共国民大会を東京の日比谷公園で行ったのですが、ここに五千人以上が参加し、拍手をしながら歓迎したといいます。
共産党は今まで、日本が自分たちの思いどおりに間違いなく赤化されると信じてきました。それで、昼も夜も活動しながら、赤化するために努力してきたというのです。
ところが、彼らの前に私たち少数の統一の群れが反旗を翻して立ち上がったという事実は、日本の共産党にとっても問題になり、日本政府にとっても問題になりました。全国民が新しい角度から自らを批判し、将来を再検討できる立場に立ったというのです。私たちの行動は微々たるものでしたが、これは日本に一つの波紋を起こす結果をもたらし、この波紋は、アジア全域に及ぶ事件となったのです。
9 一九七〇年九月十五日から、世界反共大会が日本で開かれましたが、日本の歴史始まって以来の国を挙げての行事でした。ですから、人々の関心がそこに集中せざるを得なかったのです。一言で言って、挙国的な事件に間違いないという話です。したがって、日本共産党も統一教会の動きに対して恐怖を感じざるを得ないのです。背後を考えざるを得ず、心配せざるを得ません。その心配の度数が自分たちの備えた環境よりもさらに強くなるときには、彼らは第二戦線を準備し、第三戦線を準備するというのです。
10 お父様は反共主義者ですが、反共だけでなく勝共を主張しています。韓国で「国際勝共連合」をつくり、七百万人に勝共教育を行ってきました。これは、すべてお父様が指示して行ってきたのです。その上、今、日本の「国際勝共連合」は、自由民主主義を主張する人々にとって唯一の希望になっています。日本の各界の指導者は、異口同音に「『国際勝共連合』こそ日本の希望である」と語って、私たちに助けを求めています。すべて、お父様がそのようにしたのです。
お父様は日本の「国際勝共連合」に対して、「共産主義者たちと公開討論会を開きなさい」と言いました。「ラジオやテレビなど、すべてのマスコミを通して、大衆の前で討論会をしなさい」と言ったのです。そうして、共産主義理論と私たちの理論のうち、どちらの理論が正しいか白黒をつけようと言いました。それに対して共産党は、私たちの要請を拒絶するのはもちろんのこと、全国に「『国際勝共連合』とは絶対に討論してはいけない」と指令を下しました。彼らは実質的に敗北を認めたのです。
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