22 世界で最も複雑なのが島嶼国家です。
島嶼国家は太平洋の中にあるので、強大国がどこに行くにしても一隻の軍艦さえ向かわせれば、完全に占領して戦場になります。ですから、小さな国々が力を合わせて一つにならなければならないのです。
そのように一つになるためには、生活と文化的伝統、言葉や文字が同じでなければなりません。
23 一九九六年七月一日から、島嶼国家の代表者、その国を動かし得る重要な人物を十人ずつ日本に連れていき、二週間教育することになっています。この人々が自分の国の中心となり、その国の大統領や総理を中心として、放送を通して教育できる運動を行うために準備しているのです。
ここに参加する国は四十ヵ国です。重要な国々です。ですから、その人々を中心として、その国家の放送局と大統領、閣僚たちをすべて教育しようというのです。これは、夢ではありません。その人々は、私がもっている科学技術と実力を羨ましいと思っています。その背景を中心として、日本やイギリスのような島嶼国家の発展した経済力を投入し、助けてあげるのです。
24 太平洋の島嶼国家を解放する準備をしています。ハワイを中心として、日本とアメリカ政府の協助を受けて、大学のような教育機関をつくるための準備をしているのです。一連の連帯的関係を中心に、自由解放圏としてどこの誰でも、超国家的な面でいくらでも世界に飛躍できる基盤をつくるのです。そのような父母様のみ旨の足場ができつつあります。
25 海は無尽蔵な資源の宝庫です。海はお金持ちだというのです。海以上のお金持ちはいません。アメリカにある金銀財宝が問題ではありません。途方もない資源が海に埋蔵されています。神様が、その海を人間に譲ろうとして造ったというのです。太平洋のその深い海には、何かないものがあるでしょうか。
私たちは太平洋を定着地として定め、早く島嶼国家に学校を造ろうと急がせています。そうして、約六十ヵ国の島嶼国家から連れてくれば、島嶼国家の統一国家をつくることができます。そこに日本やアメリカのような国さえ同参(一緒に参加すること)するようになれば、世界島嶼国家連邦制をつくることができるのです。
昔の植民地国家は、奴隷概念から抜け出せなかったのですが、兄弟概念をもてば、イギリス連邦のようなものをつくり、「五大洋六大州に太陽の沈む日がない」と言える統一天下をつくって余りあるのです。
26 私が行く道は、蕩減するための道です。蕩減の道です。神様のゆえに行くのです。ですから、南米に行ってもどこに行っても、神様が責任をもたなければなりません。最近は、ハワイを中心として島嶼国家を束ねるのです。自分のために行くのではなく、蕩減するために行きます。死を覚悟して行くのです。私は、誰かに私の行く道を相談する必要がありません。私は、私なりに、行く道をすべて整えておいて進む人間です。
第二節 国際平和高速道路と日韓・ベーリング海峡海底トンネル 国際平和高速道路と日韓海庭トンネルの提案
真の父母様は、一九八一年十一月十日、ソウルで開かれた第十回「科学の統一に関する国際会議」において、国際平和高速道路の建設を提唱された。国際平和高速道路は、中央分離帯を中心にそれぞれ四車線で建設し、高速道路の両側面に沿って幅一キロを国際中立区域に定め、国境を超越する地域にしようという構想である。そして、インターチェンジに出入国管理事務所を置き、ノービザ出入国制度を導入して、武器を載せた車両の通行を禁止し、軍隊の移動を制限して、正に平和の公道となるようにしようという提案であった。そして、国際平和高速道路建設の一環として、日韓海底トンネルに関する構想も発表された。真の父母様は、日韓トンネルが建設される場合、日本の東京からイギリスのロンドンまで自動車や高速列車で走ることができ、これを通して世界平和が早まるものと予見された。これを具体化するため、一九八二年四月に、日本で国際ハイウェイ建設事業団が設立され、一九八三年七月には、日本の九州にある佐賀県の唐津と壱岐、対馬の陸上部と海域部の調査を開始し、一九八六年十月には、佐賀県鎮西町の名護屋から、日韓海底トンネルの掘削工事を開始した。
1 私たちは、長く続いた苦しみの世紀を締めくくり、迫りくる二十一世紀を迎えるに際して、本当の新しい文化を創造するためには、争奪と反目一辺倒の自国の利益ばかりを追求することから脱皮し、汎世界的次元の新しい価値観を確立することが、切実に求められる時点に到達したと考えます。合わせて、すべての隣国の幸福と平和なくして、自国だけの本当の平和が維持され得るのかと反省してみるとき、国籍を超越した人類愛のない世界平和というのは、考えられないのです。
このような観点から、既存の社会構造および経済構造に対しても、新しい学説が確立されなければならない時期も、正に今、この時代だと思うのです。さらに、新しい国際経済機構を創設して、過ぎし日の莫大な経済的浪費と損失を防ぎ、また全世界の国土利用計画を「世界と人類」という次元で新たに推進することによって、全人類に平和と幸福を共に享受できる権利を付与しなければならないのです。そうして、理想世界が到来し、永久平和が実現され、人間は誰もが幸せで豊かな生活を享受できるようにしなければなりません。
私はこの場で、「人類は一つの家族であり兄弟」という大命題のもと、このような理想を実践に移す一環として、東西諸国を連結する国際平和高速道路の建設を提案するものです。
2 日本と韓国と中国大陸を経て、南アジア、中東、ヨーロッパを経由し、ロシアまで連結するもの(ルート)を一次案として出発し、全世界の国家と国家の間の陸地と海底を一直線に貫通させます。そして、国際高速道路の中央部には、ニューマチック・チューブ・システムを設置して貨物輸送を担当させ、大都市では空港も兼ねる一方、インターチェンジの一端には出入国管理事務所を置き、ノービザで簡単かつ迅速な出入国制度を実施するようにするのです。国際高速道路の左右両側には、それぞれ一キロメートル以上の中立緩衝地帯を設置し、国境を超越した地域に設定して、超高速乗用車および観光バス利用者のための休養地を造成することにより、「超高速化」で一つの世界を束ねる地上天国案を提唱するものです。
このような試案は、今後の理想世界を一日でも早く短縮させて実現しようとする具体的方案の一部であり、これを通して科学者たちもまた、全人類の幸福と世界の平和のために貢献させることによって、世界を一日生活圏に束ね、新しい文化世界を創建するところに、その意義と目的があります。
3 世界情勢から見て、アジアで中国が問題ですが、この中国をどのように引き入れるかというのです。ここに、アジアで韓国がいかに生き残れるようにするかという重要な内容があります。
ですから、私は一九八一年の第十回「科学の統一に関する国際会議」を通して、国際高速道路の建設をあらかじめ宣布したのです。そして、すぐに日韓トンネル掘削のための準備をしてきました。今やあと一年だけあれば、このすべての設計が終わり、北朝鮮や中国に行くことができる世界高速道路(の建設)に着工するのですが、ここで日本が先頭に立つならば、アジアを連結させ得る新しい道が生じると考えるのです。
4 お父様は、一九八一年に国際平和高速道路の建設を提案しました。すべての国家の為政者たち、その次に教育責任者たち、そして、行政の責任者たちに数十年前に発表したことは、学界で有名な事実です。お父様が「日韓海底トンネルを中心として世界にまたとない高速道路を造る」と言ったのですが、ドーバー海峡の海底トンネルにも、私が影響を与えたとみなすことができます。
それで、そのトンネルの出口に近い所に土地も買いました。お父様が買っておいた土地が、ドーバー海峡の海底トンネルを掘るときに、基地になったのです。日本も、今まで掘削作業をしてきて中断していますが、これまで約十年間、私たちがお金を出して穴を掘りました。ですから、日本政府はそれを無視することができず、韓国政府も無視できないのです。
一つの世界、一つの文化圏を築くための神様のみ旨の中で、神様が統治する世界が実現されなければならないとすれば、この国際高速道路の理想は、避けられない計画です。必ずそのような時が来るというのです。ですから、世界平和のために国境を撤廃しなければなりません。そうして、各国が交流できる道が生じることによって、平和を中心としてバランスを取ることができるようになり、そこで縦的理想を立てて、世界を動かすことができるようになるのです。
5 日本人はトンネルを上手に掘ります。ドーバー海峡の海底トンネルを、日本人たちが通しました。日本の四つの島を連結し、また、ドーバー海峡の海底トンネルも通したのです。
今は韓国人がトンネルを一番速く掘ります。韓国人がそれほど上手に掘るとは知りませんでした。どの国よりも、韓国人ほど熱心に取り組む人はいません。韓国人たちが、中東の建設をすべてしたのです。中東で橋を架け、トンネルを掘り、ビルを造ったというのです。ですから、技術面で日本に負けません。
6 日韓トンネルを造っておけば、西洋や東洋から物資が日本を通して入ってきて、韓半島を経て大陸に運搬することができます。ロシア北部に行き、その次に中国の南部に行き、中国の真ん中を通って、中東とロンドンまで行くのです。その莫大な輸送物がすべて、韓国を通して運ばれるのです。
経済的な側面で、今の版図を数倍広げて、日本を越えてアメリカまで、アメリカを越えてヨーロッパまで連結されることによって、第二次世界大戦当時のイギリスとアメリカとフランス、日本とドイツとイタリアの六ヵ国を中心として、世界経済を動かすことができます。韓半島を中心に、世界最高の先進国の貨物とともに人が往来するようになるのです。
ですから、物と人が往来する過程で、すべての輸送路と交通路の中で、世界にまたとない便利な駅を開発し、発展させておけば、韓国の地はそれこそ、世界的な交通基地になるのです。
7 太平洋を船で通過していくより、汽車で何百もの車両をつなげて運転していくことができるように、アメリカから出発してカナダを通り、アラスカのアンカレッジを通過してロシア大陸に連結する鉄橋を架けなければなりません。そのように大陸を連結する鉄橋を架けて、汽車でどこにでも行けるようにするのです。
そのようなことを考えれば、日韓海峡は問題ではありません。その短い距離しかないそこにトンネルを掘ることは、朝飯前のような時代に入っています。近いうちに、海底トンネルが通ることになるでしょう。先端機械をもってすれば、それはそれほど難しいことではありません。
8 新義州(シニヂュ)を経て、中国の丹東(たんとう)を経て、北京を通り、ミャンマーに通ずる国際平和高速道路を造ることを構想し、その提案書を全世界の大統領たちに送るように言いました。中国を何としてでも引っ張り出さなければなりません。それは私がします。その時に発表した内容がそのようなものです。
満州には、韓民族が三百万人近く暮らしています。日本の同胞、アメリカの同胞、ドイツの同胞たちを私が糾合し、それをしようというのです。技術を動員させる能力があります。ですから、ドイツのすべての最高技術を結合させて、中国を後援しようというのです。
9 韓国の地政学的な位置を見れば、不思議です。どの国でも、アジア諸国に対して防御線をつくるためには、韓半島がなければならないのです。島国は既に、防御圏内に入ってきています。これは、陸地と連結されなければ、大きな問題になります。海上で運送するというのは困難なことです。ですから、陸地と連結できる最も近い所に韓半島があるので、中国やロシア、アジア諸国のすべての問題を収拾し、日本が物資を輸入するためには、この韓半島と連結できる橋がなければなりません。韓半島は大陸に通じ、太平洋につながる所です。アジア諸国で生産される品物を、近距離にある国々に普及できる十分な施設を備えています。ですから、中国やロシアが資源を海上で送るのは不便なので、韓半島を通して日本に送るようになるのです。そして、日本は外国と輸出入をたくさんするので、韓半島を経由して大陸に物資を移動させるのが便利だというのです。ですから、韓半島と日本の間にトンネルさえ通れば、簡単に陸地と連結されます。そうすれば、ロシアまでも連結できるのです。
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