真の父母様は、生涯にわたって教育事業に多くの情熱を注がれた。特に、真の父母、真の師、真の主人の立場で無知に陥った人間を悟らせるため、昼夜なく努力された。真の愛を中心とした教育を強調し、自らこれを実践されたのである。
1 善は、一瞬にして実現されるものではありません。善なる人になろうとすれば、過去から受け継がなければなりません。ですから、教育が必要です。学校に行って学ばなければなりません。何を学ぶのでしょうか。歴史の過程で善の道をつくるために犠牲になった人々は、裕福に暮らして死んだのではありません。そのように犠牲になって死んだ人々の思想を受け継がなければならないのです。
2 教育や倫理というものは、善を標準にして進みます。善を標準にして行く道は、易しい道ではありません。苦痛の道です。「私」の体が願うすべてのものは、本質において相反する逆理的な路程です。その道を行かなければ、善の結果を探し出せないというのが、今日、私たちが社会生活で教えられる標準です。
3 今日、学校問題が、緊急な社会問題として、アメリカや日本など、全世界で台頭しています。師は、父母の代わりに、愛で教え子たちを教育しなければなりません。永遠の愛をもって教育しなければならないのです。教室で会う時の縁だけではありません。自分が教えてあげた教え子たちを、一生の間、忘れてはいけません。そのような愛の絆を結ぶために努力しなければならないのです。
自分のすべての知識を、愛とともに連結する師が真の師です。生活の方便として、月給をもらうために教えるのではなく、愛の思いを抑えることができずに教えてあげざるを得ない師、生活が困難になるとしても教えなければならないという師にならなければなりません。夜も昼も訪ねていって、自分のもてる知識を愛で伝授してあげ、また、それを受けたいと思う師弟関係にならなければなりません。そのようにする師が真の師であり、そのような教え子が真の教え子なのです。
4 真の愛を中心として、社会や国家に必要な要件は三つあります。一つは、父母が必要です。もう一つは、先生が必要です。教育が必要だというのです。その次には、主人が必要です。師は、愛を教えてあげなければなりません。神様のように再創造の主体格をもつことができる人を育てなければならないのです。知識は一代で終わりますが、愛は永遠なのです。師は、父母の心をもって、自分の後継者になることができ、自分の家門、自分の国を任せられる人を育てる、という心をもたなければなりません。
5 真の師は、父母に代わって教え子を愛さなければなりません。学費を出せない学生がいれば、師が支援しなければなりません。募金運動をしてでも、学費を出してあげる学校にならなければなりません。もし学校でできなければ、そのクラスの学生たちの父母と先生が心を合わせ、教育していこうと考えなければならないのです。自分の家庭第一主義は滅びます。天国に行けません。
5 父母は、子女を教育するとき、自分の息子、娘としてのみ愛してはいけません。世界の人々のための祭物的な息子、娘として愛する父母にならなければなりません。そして、子女を懐に抱き、お乳を飲ませるときは、この地球星の人類を代表する母親の立場で、人類を代表する幼子にお乳を与えるという思いで飲ませなければなりません。そして、他人の子女も、自分の子女だという心情で接する母親になってみてください。
そのような母親のお乳を飲んで育つ赤ん坊は、偉大な人になるでしょう。すぐにはならなくても、一代、二代を経ていく間に、必ずその子孫の中から世界を治めることができる人物が誕生するでしょう。これは公式です。
7 神様はアダムとエバ、子女を教育してみることができませんでした。子女の道理に関する教育ができなかったのです。兄弟愛はいかなるものかという教育ができませんでした。それが恨です。そして、夫婦はどのように生きなければならず、夫婦の天理はいかなるものかということ、神様の愛を中心として見つめる道理を教えてあげることができませんでした。また、神様の代わりに横的に立てる父母教育ができませんでした。
アダムとエバは、神様の息子、娘であり、兄妹でした。その兄妹が大きくなって、夫になり、妻になるのです。彼らが息子、娘を生めば、父母になるというのです。そのアダムとエバが(十分に)教育を受けられないことによって、神様の創造理想を中心とした家庭を完成できませんでした。ですから、その家庭が完成するように、真の愛によって再び子女を教育しなければなりません。兄弟教育、夫婦教育、父母教育を再びしなければなりません。
教育事業を行う理由真の父母様が多くの教育機関を立てて教育事業に乗り出されたのは、個人よりも国家と世界のために生きる指導者を育てて神様の創造理想である心情文化世界を創建するには、何よりも教育が優先されるからである。そのため、それぞれの教育機関に共通して「愛天、愛人、愛国」の建学理念を掲げられ、人格と専門性を育むために、惜しむことなく多くの支援をされた。
8 この世界的環境をどのように収拾するかが問題です。ですから、教育が重要です。徹底した教育を行わなければなりません。祝福家庭の男性と女性が、原理原則を中心として完全に一つになり、一つになった父母が子女と一つになり、子女と一つになった一族が、七代を束ねて一つになり得る強力な教育体制を、どのようにつくるかが問題です。
教育体制と言えば、二つです。一つは内的な教育であり、一つは外的な教育です。内的な教育は、人格教育からすべての価値観の教育として、家庭から行わなければなりません。家庭を中心として、そのような教育ができる外的な学校を造らなければなりません。(ここに、)ブリッジポート大学や鮮文大学を造った理由があるのです。
世の中の学校全体が否定しても、それを支持できる教育体制をつくらなければなりません。一つの大学だけではできません。一元化された教育基準を中心として、いかなる大学よりも素晴らしい未来像がなければならないのです。社会のすべての疲弊したものを防ぎ、立ち上がって、夜も昼も、どこに行っても批判を受けず、支持を受けられる環境を、どのようにつくるかが問題です。
9 若い人々は、三ヵ国以上の言葉を話すことができなければならない時が来ました。ですから、忙しいというのです。皆さんの時代にできなければ、皆さんの息子、娘でも、そのような世界に同参(一緒に参加すること)させるべき父母の責任があります。私は、全体に責任をもった父母の立場で万民と向き合うのです。
ですから、世界的な大学を造らなければなりません。清平に超宗教神学大学院を建てる計画をしています。世界民族村を中心として文化の殿堂を造り、世界万民が訪ねてくるとき、自分たちの故郷の香りを感じ、本部に来て天の国の宮殿からすべての教育と訓練を受けて、世界に帰っていけるようにしなければなりません。
10 もし、父母が子女に対して、「私がお前を愛し、お前のために苦労しながら汗を流すのは、私のことを考えるのではなく、この国をもっと愛しなさいという思いからである」という愛国の志士の心情をもって教育すれば、そのような父母のもとで愛の教育を受けた子女は、父母が願う愛国の志士になるために努力するでしょう。その子女は、父母の愛を思い出すたびに、三千万民族(韓民族)のことを考えるでしょう。そして、民族のために生きる立場で勉強し、自分の民族が悲惨な状況に直面したときは、自分の父母以上にその悲惨さを感じるでしょう。
しかし、だからと言って、愛国者になるのではありません。そのような立場に立って築いた基盤がなければならないのです。そうであってこそ、それが千年、万年、国民が欽慕できる要因になるのです。そうでなければ、それはすべて過ぎ去ます。
学校において、何としてでも教え子たちに正しい思想を引き継がせようと苦心する師がいるとすれば、その人は大韓民国という国家の運命を心配しながら、教え子たちの手を握り、涙を流してこのように勧告するでしょう。「私に従うのではなく、国に従いなさい。私のために立派な行いをするより、国のために立派な行いをすることを願う」と言うのです。このような教えを受けた教え子たちは、その師が果たせなかった志を果たすでしょう。このように、師は自分の生涯を捧げて教え子たちのために精誠を尽くし、父母は自分の価値よりも国家と世界の価値を貴く思いながら子女のために精誠を尽せば、その師の教え子と、その父母の息子、娘は、国の中心人物になるでしょう。
11 神様が、教会という教育機関をつくっておいた目的とは何でしょうか。ここにすべての人種を集めて教育し、訓練しなさいということです。ここは訓練場所です。精神的な訓練場所、未来の国民と家庭のための訓練場所だというのです。教会が家庭の行くべき道、氏族の行くべき道、国の行くべき道を正しく教育しなければなりません。神様は教会を中心として、未来の家庭と氏族と国民をつくろうとするのです。
12 自分の国のためだけに生きる教育をしてはいけません。国境を越え、世界のあらゆる人を導いていくことのできる教育をしなければなりません。「世界は一つだ。勉強するのも世界のためにする」と言わなければなりません。いずれにせよ、世界は一つにならなければならないようになっています。ですから、結局は一つになるのです。
そのような点で、教育内容の中に宗教教育が必要です。それは、国境を越えることができます。その次に、思想的な教育が必要です。それは世界的です。国境を越えられるというのです。ですから、思想的な内容と宗教的な内容を兼ねた教育にならなければなりません。今後、どのような国家でも、世界のための教育理念に支えられた国家でなければ、世界人類の前に立つことはできません。
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