25 世界的に有名な教授たちと各分科の専門家たちを集めて、新しい百科事典を編纂しなければなりません。今後、各分野で価値基準を中心とした新しい百科事典を編纂するつもりです。すべての分野で革命を起こすためには、まずその原書となる百科事典を編纂しなければならないというのです。それで、それに該当する全般的な問題を中心として日刊紙を発刊し、世界の若者たちを教育しようと考えています。
そのためには、連合的な教育機関が必要なので、大学を中心とした連盟を編成しなければなりません。一国の大学をもってしてはできません。大学を連結させて、世界に影響を及ぼすことができる方向性を提示するための準備をしなければならないというのです。
26 一九九六年一月、ウルグアイのビクトリア・プラザ・ホテルで、世界大学連盟の設立を宣言しました。大学連盟を中心として、世界の大学が共同価値の信念を認定する方向に進まなければならないというのです。
国家の権益が問題ではなく、自由が問題ではありません。学問の世界では、人種を超越し、伝統とすべての国境を超越して、実力のある人は、いかなる大学でも、文化的背景に妨げられず、自由に活動しながら心置きなく実力を発揮できなければなりません。ですから、どんな大学でも訪ねていって教えてあげることができ、影響を及ぼすことができる道を開こうとしているのです。
27 南北米大学連盟を中心として、アジアから南北米とヨーロッパ、アフリカまで連結します。そうして、専門分野を中心として世界的に推戴できる人は誰かを、毎年評価していくのです。そのようにすることによって、大学が社会を動かす基盤になります。精神的な面、倫理的な面、道徳的な面で基準を立てることができるのが教育です。その教育基盤の上で、神様を教えてあげればよいのです。
ここに言論機関が連結されるのです。そうして、内的、外的に歩調を合わせるようになるときには、世界が違う所に行こうとしても、行くことができません。学校を経た人々が社会に出て、教える人々が影響を及ぼし、また家庭が一つになれば、世界が一つの方向に進むのです。
28 これから、共産主義世界の理論家たちと民主主義世界の理論家たちと統一思想家たちを連合し、国際セミナーをたくさん開こうと考えています。そのためには、アメリカ政府と国連をここに加担させなければなりません。アメリカ政府が自ら、この混乱した時代に方向性を設定できるようにするのです。そのようにして、大学連盟を通し、その方向どおりに追求していくようになれば、一つの主流思想圏に統治される世界となる時代に越えていくと考えるのです。
29 私が計画するのは、大学連盟をつくり、国連大学を設立することです。そのためには、アメリカのアイビーリーグの大学総長たちが推薦しなければなりません。今、そのようなことをしています。私たちが教育するという意味で、五〇パーセントの学生たちを集め、アイビーリーグの大学から五〇パーセントを引き抜いて、国連大学を創設しなければなりません。国際的な人材を教育するために、アメリカから始めますが、教育は韓国でしようと思います。そのようなことを実現しようとすれば、膨大な計画を立てなければなりません。
30 国連には超国家的な理念がありますが、それを実践する人脈がありません。そこには、自国の利益のために働く人々ばかりがいるのであって、世界の利益のために働く人がいないというのです。それを私が編成するために、ブリッジポート大学とアイビーリーグの十大大学をまとめようと考えています。そうして、世界的な人材を創出し、国連を通して全世界の指導的人脈体制をつくる計画です。
31 今後は学校が必要なくなります。映像通信教育時代に入るのです。私がそれを始めています。世界的な学者たちを私がたくさん知っているので、各分野の学者たちを招請し、映像を作るための準備をしています。今、私たちの「ワシントン・テレビジョンセンター」を中心として行っているのです。今までは文字通信の社会でしたが、これからは映像通信の社会に変わるのです。
32 これからは、家を造り、そこに集まって暮らす必要がなくなります。今までは生活の利便性の問題、すなわち交通手段の利便性の問題、教育の利便性の問題、そのような問題のゆえに集まって暮らしました。ところが、これからはテレビやラジオを持って、どこの谷間に行っても暮らせるようになります。今後は学校がなくなります。すべて映像で教育するのです。既に、そのような時になりました。
国際的な管理体制のもとで、小学校課程を映像で教育するのです。ですから、六年ずつ勉強する必要がありません。頭の良い人は、二年以内に卒業することもできます。大学までも、映像を通して勉強し、国家が公認する試験にパスさえすれば、どこに行っても公認されるのです。
第三節 「圓母平愛財団」と鮮鶴平和賞 「圓母平愛財団」と「愛苑銀行」
真の父母様は、一九九四年三月二十五日、「愛苑銀行」(一九九六年に「自願奉仕(チャウォンポンサ)愛苑」に名称変更)を創設された。「愛苑銀行」は、恵まれない人々のための社会奉仕団体であり、無料給食所「愛苑の家」と南北統一奉仕団、国際救護奉仕団など、十八の奉仕団を設置している。また、真の父母様は、二〇一一年八月十六日、「圓母平愛財団」の設立を提唱され、二〇一三年二月二十日、京畿道加平郡の天正宮博物館において、真のお母様をお迎えして出帆式が行われた。「圓母平愛財団」は、世界が必要とする優秀な人材の養成支援、および真の父母様の平和思想とビジョンの宣揚、奉仕と分かち合いの実践などの事業を展開している。何より、平和の夢をもった国内外の人材に奨学金を支給し、良質の教育を受けさせることにより、今後、国際指導者として成長できるように支援することに大きな志をもって出帆した。
1 「圓母」とは、根本を意味します。「圓母」が平和の根本になり、真の愛の根本になります。真の愛の上に財団が設立されるので、太平聖代の上に支柱が立てられ、天地が永遠、無窮なものになることができるのです。そのような世界が真の父母から始まります。
2 「圓母平愛財団」の「圓母」は、「圓」の字と「母」の字です。人は誰でも、角をなくして丸くならなければなりません。様々な性格をもった家族を愛で抱き、和睦した家庭をつくる母のようにならなければならないのです。圓母は、母の中の母という意味です。どこかに引っ掛かるものがあれば、自らを伸ばしたり縮めたりしながら、あちこち転がして円形をつくり、本然の位置に帰るのです。そうしてこそ、天の父母様に似ることができます。
「平愛」は、真の愛で、低い所にいる恵まれない人たちの世話をすることによって、高低のない水平が形成され天宙が真の愛で満ちているという意味です。真の愛の種を蒔いてこそ、真の愛の平和の木が芽生え、育ちます。「圓母平愛財団」は、天の父母様を中心に平和の世界を成し遂げるというビジンをもって、一生懸命に走らなければなりません。優秀な人材を支援し、奉仕と分かち合いの文化をつくり、そして、社会貢献プログラムを運営して、心情文化世界を実現する先頭に立たなければなりません。
3 お父様は生前に、「『圓母平愛財団』はお母様に残す最高の贈り物である」と祝福してくださったことがあります。ですから、この財団はより特別なのです。私(お母様)は、この財団を通して永遠なる天の父母様に侍り、真の愛で分かち合いを実践し、平和世界を実現していこうと思います。皆さんも、「圓母平愛財団」がもつ平和世界のビジョンと理想を胸の奥深くに刻み、同参して勝利者になることを願います。
4 皆さんは、歴史の主人にならなければなりません。そのためには、主人意識はもちろん、父母の心情をもたなければなりません。私(お母様)は今後、真の父母様の伝承事業の中で、その一部を担当するようになる「圓母平愛財団」をより大きく、広く育てていくつもりです。全世界の人類が等しく恵沢を受けることができる財団として育てていきます。
それは、私一人だけの力で可能でしょうか。皆さんが同参し、力を合わせていかなければなりません。そうして、この社会とこの国、私たちの周辺のあらゆる国家が必ずや必要とする未来の指導者たちを養成し、分かち合うことを実践しなければなりません。
5 お父様は今まで、国家を動かせる団体を三十以上つくりました。皆さんは、どの国でもこの三十以上の団体の支部をつくりなさいというのです。これらをすべて整理して引き継ぐのです。これらの団体の基金をつくり、毎月会費を出すようにするのです。今まで私がお金を出しましたがこれから大会に参加するときは、各自がお金を出して参加する体制をつくらなければなりません。基金をつくって、その銀行の利子で毎年いくらでも大会を行うことができ、息子、娘に奨学金を出して勉強させることもできます。そのようになれば、世界の有名な人たちが祝福家庭になるのです。それが世界を生かす道です。
6 最も価値のあるものは、目に見えず、永遠に存在します。ですから、愛は最も絶望的な状況の中でも、希望と勇気を呼び起こし、永遠に変わることなく人々の心の中に息づき、最後の瞬間にも、始まりを語ることができる力をもたらしてくれます。
道徳と価値観の崩壊、人間性の喪失と物質万能主義の病弊の中で呻吟している、私たちの社会のもどかしい実情は、自分自身だけでなく、人に配慮し、ために生きることができる真の愛によってのみ、治癒されるのです。真の愛は、与えても忘れ、また与えようとします。寒さに震える隣人に、心をこめて、一足の靴下をはかせてあげること、時には、見ず知らずの人のために自らを完全に犠牲にすることが真の愛です。人間の価値は、外的または物質的価値基準によるのではなく、その精神と人格にあることを信じる真の愛の心が、人に対する尊重と配慮を生むのです。
私たちには、不遇な家庭環境、物質的な貧困、または身体的障害を理由に疎外される隣人たちが大勢います。彼らに温かい父母の愛、兄弟の愛、子女の愛を分けてあげるために「自願奉仕愛苑」は誕生しました。自らに可能な限りの時間、努力、物質を、苦労している隣人のために投入し、施すことは、明らかに意味があり、やり甲斐のあることです。自願奉仕(ボランティア)とは、人のために自ら行う真の愛の実践です。さらに、自願奉仕は、人間個人の人生にのみ影響を与えるものではなく、一つの国の生活水準を表す指標にもなります。
隣人と共に生きている今日の地球村文化は、人間の尊厳性、愛への信念と社会共同体意識を切実に求めており、これは国境と宗教と思想を超越した絶対価値、すなわち変わらない真の愛を実践しなければならない、人間性回復の時代に入ったことを悟らせてくれます。
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