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真の父母様は、一九八一年十一月、第十回「科学の統一に関する国際会議」において、技術平準化運動を提唱された。科学技術は、人間の万物主管のための道具として、神様が下さった人類共同の資産であるため、人間は誰もがこれを活用し、その恵沢を享受できなければならない。真の父母様は、少数の国が科学技術を独占し、それを利用して他の国を支配しようとしてはならないと語られ、科学技術の平準化を通して、全人類が等しく豊かに暮らせるようにしなければならないと強く主張された。
1 本来、科学技術は、神様が人間に「万物世界を主管しなさい」と言って下さった祝福を実現するための道具です。人類は、誰もがこれを活用し、またその恵沢を受ける権利があります。へリコプター産業のような先端科学技術に関してはおのずと経済問題や産業開発と関連させて話さなければなりませんが、今日の現実を見るとき、科学技術を使用している人間の精神的姿勢、すなわち愛や価値的側面を強調して話さざるを得ません。
本来、万物世界は、人間に喜びを感じさせ、人間を助けるべき対象の位置に創造されました。そして、人間は、万物世界を造られた真の愛の主体であられる神様と一体になり、真の愛の実体になることによって、その対象として造られた万物世界に対する真の主体となり、主管者になるのです。ですから、人類は、万物世界を造られた神様に代わって、自然や環境を愛して保護しながら、人類にとって有用なものとなるように活用しなければなりません。
2 先進国が、南米の経済を動かしています。政治の力や軍事力で支配しているのです。その次に、経済力です。銀行を通してすべてコントロールしています。そのような力の背景によって、南米のすべての資源を思いどおりにコントロールしているというのです。これを撤廃しなければなりません。そのような意味で、科学技術の平準化を主唱するのです。
3 世界的に、科学技術を中心として平準化することを、お父様は主張しています。「科学の統一に関する国際会議」の時、ドイツの最高技術と私たちの統一産業を中心として、技術平準化の問題を取り上げました。電子と機械の分野では、私たちが最高水準まで上がってきています。それを世界的に平準化しなければなりません。自分に集めるのではなく、世界的に平準化しなければなりません。統一教会は、神様の思想を世界的に平準化しようとしています。思想平準化と科学技術平準化、その次に、経済の平準化と言論の平準化、このように四つの分野さえ平準化すれば、世界は自動的に平準化されるのです。
4 私には国家主義の観念がありません。アメリカが反対しても私の思いどおりにし、韓国が反対しても私の思いどおりにし、日本が反対しても私の思いどおりにするのです。お父様が一度決心すれば、技術平準化は間違いなくするというのです。
技術平準化がどれほど大変か考えてみてください。科学技術を平準化するのは、国家間では絶対に不可能です。誰も、そのように与えようとはしません。自国の利益を中心としてすべての技術を守ろうとするのであって、そのように苦労してつくったものを、分け与えようとはしないというのです。
5 最高の技術は、最高の知識人たちが受け継がなければなりません。それは、人類に天が賦与した贈り物です。ところが、これを特定の民族を中心として、人間たちがこれを操作したというのです。
それで、私が一九八一年から、世界の科学技術を中心とした平準化運動を叫んだのです。ですから、これまで多くの迫害を受けました。平準化運動をするようになれば、アメリカの科学技術を南米に分け与えなければならず、ヨーロッパの科学技術を開放しなければならないのです。ヨーロッパ諸国は、資源確保のために奴隷化しておいたアフリカに門戸を開放しなければなりません。ですから、先進国が「自分たちの道を塞ぎ、首を絞める」と言って強く反対したのです。
しかし、これを開いておかなければなりません。同じ立場で開いておかなければならないのです。学校もそうです。同じ立場で勉強させなければなりません。黒人であろうと黄色人であろうと白人であろうと、人種を超越して、実力のある人々は平等に、すべて一緒に勉強させなければなりません。
6 思想的平準化、科学技術平準化、その次に、経済的平準化、またその次には、すべての情報の平準化運動をしなければなりません。今までは、先進国の数人が座り、発展途上国の生死を自分たちの思いどおりにしてきました。私はそれを許すことができません。
私には、この世界を守る責任があります。そのためには、その基盤を築かなければなりません。夜が来ても、雪が降っても、私は準備しなければならないのです。このようにして、反対を受けても、お父様が生きている間にこれほどの基盤を築いたのです。
科学技術平準化の実践真の父母様は、多方面に科学技術平準化運動を展開された。「世界全体が科学技術を共有しなければならない」と考えられたからである。特に、先進国と発展途上国間の科学技術平準化運動のため、科学技術分野の先進国であるドイツの主要な機械工場などを引き継ぐことにより、技術平準化のための基盤を築かれた。言い換えれば、先進国の主要な科学技術を確保された目的は、これをアフリカと南米、アジアの発展途上国に分け与え、世界的に科学技術の平準化を成し遂げることにあった。そして、食糧が不足しているアフリカにソーセージ工場を建設し、ソーセージを生産する機械を提供して、農業の方法と家畜を育てる方法も教えられた。また、中国に大規模な自動車工場を建設するパンダ自動車プロジェクトを推進された。これは、中国の科学技術を先進国の水準に発展させ、世界平和を実現するという趣旨で始められたものである。
7 技術を平準化することが、先進国にとってどれほど恐ろしい作戦か分かりません。アメリカのような国は、技術の平準化をするようになれば、持っている技術を南米にすべて引き渡さなければなりません。
アメリカが今、南米を経済植民地として引き続き存続させているのは、政治力と軍事力によるのです。政治、経済、その次に科学技術です。主に科学技術のようなものは、渡してしまうと困るというのです。もちろん、南米にも軍事力、経済力、すべてありますが、科学技術が不十分なのです。(アメリカは)すべて教えてあげるとしても、科学技術だけは教えてあげません。私が今、先進国の最高の科学技術の基盤を備えているので、これを分け与えようというのです。
8 今、世界のトップにいる人々が、私たちを助けてくれています。お父様を助けようという環境に入ったので、その道に付いていけば、経済的資源をいくらでも引き出すことができるのです。
それを引き出すことによって、先進国が発展するよりも、発展途上国が発展するようにしてあげなければなりません。発展途上国が発展できる道を開いてあげるのです。そして、私がアジアの数ヵ国から資源をもってきて、二十年の間に、技術平準化とともに生産平準化をしてあげるのです。二十年間で、そこに欠如した資材を補給しながら、完全にその技術を移転するのです。世界最高の技術を、無条件に提供するのです。
私が主体であれば、対応的・順理的相対圏を形成することによって、理想的愛の相対基台が造成されるようになります。相対基準を越え、相対基台が形成されて、互いに与え合うことが、互いの利益になる世界に前進すると考えるのです。
9 ドイツ最高の科学技術を私がもっています。一九八〇年代にドイツの四大工場を購入しました。私は、世界の技術平準化を主張する人です。なぜでしょうか。
ヨーロッパがアフリカを侵略して搾取しました。自国の(利益を考えて)資源を確保するために、アフリカの人々を未開人にしておいたというのです。私たちの宣教師がアフリカに行ってみると、ヨーロッパから来た人々は農業をする方法も教えてあげず、大学はもちろん、中学・高等学校も造っておかなかったというのです。
神様がヨーロッパを祝福したのは、彼らだけが豊かに暮らすようにということではありません。その祝福は、万民のための祝福です。ですから、何としてでも分配してあけなければならないというのです。それで、一九八一年から技術平準化を主唱したのです。
10 お父様は、ドイツに行けばドイツ人になります。よく適応するのです。そのような歴史を話せば、実際に神様が生きていらっしゃることを実感します。そのようにドイツが、お父様をその国の工業界に少しも足を踏み入れられないように門を閉じていましたが、ドイツ政府が最も重要視する工場、すなわち政府が経営していて一九八四年に民営化したものを、お父様が手に入れました。それは謎なのです。誰がそのようにコントロールしたのでしょうか。霊界がしたというのです。
その工場は、ドイツ技術の粋を集めた、二十世紀の科学技術の総合的な工場と同じです。ライン生産の機械を造る工場です。一つの国で一番の基幹産業になるのが機械工業です。そのような大きなラインを製造するのです。
11 ドイツにお父様が足を踏み入れ、様々なことを調査しました。すべて立ち寄ってみたので、どの工場に行ってもすぐに分かりました。工場を買うときは、どれがより良く、どれがより悪いかを鑑定しなければなりません。しかし、毎日行ってみることはできないので、すぐに調査をしたのです。
少なくとも、一九八〇年から五年間は、ドイツ工業の転換期でした。人力で作っていた時代から、自動化時代に転換した時期でした。それで、そこに歩調を合わせる中で、多くの会社が倒産してしまいました。小さな会社は不渡りを出して倒産してしまったのです。そのような時代になるだろうと予想していました。ちょうどその期間に工場を買わなければ、買うのは難しいと判断したのです。それで、自動車ライン生産の基幹産業、そしてボーリング工場など、四大工場を購入したのです。それを購入したのは、先進国と発展途上国の間の技術平準化運動を展開するためでした。
12 アフリカの七ヵ国にソーセージ工場を造っています。ソーセージ工場で最も有名な所がドイツです。ですから、私たちの宣教師たちがその有名なドイツのソーセージ工場の助けを借りて、アフリカにソーセージ工場を造るのです。
今後、「統一産業」に一つの部署をつくり、ソーセージを生産する機械を大量生産させるつもりです。アフリカの人々にとって最も恐ろしいのが栄養失調です。タンパク質が不足した食事をして暮らしています。そのため、ソーセージを作るのです。そうして、畜舎や牧場で豚を育てる方法、牛を育てる方法を教えてあげます。それとともに、農業の方法、野菜を育てる方法などをすべて教えるのです。コンゴ民主共和国のような所には、農業専門学校も造りました。その仕事は、私たちがするのではありません。そこで働ける人を立てて、代わりに任せるのです。互いのために生きようということです。互いのために生き、助け合いながら開発するのです。
13 中国にバンダ自動車工業団地を造成するために、三千二百万坪の土地を契約しておきました。それは、ワシントンDCくらい大きいのです。中央政府、広東省とすべて契約を終えました。私は当時、中国の事態が芳しくないので、一九八九年の六月を越えてはならないと考えました。そこは、香港から海上で四十分の距離にある恵州(けいしゅう)という所です。中国は一九九七年にイギリスから香港を引き継ぐようになっています。それを引き継ぐ基地として、恵州と接している深圳(しんせん)を計画しています。
14 私は、中国の門も開きました。天安門事件が一九八九年六月四日に起きましたが、六月二十七日にパンダ工場の起工式を行いました。本来は、起工式をいつすることになっていたのでしょうか。九月二十三日までに、香港にある中国銀行にお金を送り、中国政府が「良し」と公認したのちに、起工式をすることになっていました。そのようにしようと思えば、十月になってから起工式が可能になるのです。
ところが、どうして「六・四(天安門)事件」の直後の六月二十七日に起工式をしたのでしょうか。その時、韓国大使館が「安全のために中国を離れなければならない」と知らせてきたのですが、私たちはふろしきも包めずにいた状況でした。先発隊がタイに避難して様子を見ていた時でした。ところが、起工式のために中国に入ったので、北京と広東省が驚いたのです。起工式は、バンドが動員され、花火を打ち上げる中で行われました。ですから、新聞に記事が大きく出たのです。
15 私は、中国にバンダ自動車工業都市の建設をするために、多くの投資を行いました。他の人より先に中国に入って、一獲千金を狙おうという計略ではありません。中国で出る収益は、一銭も外に持っていかないというのが、私の原則です。その利益をそこに再び投資して、国際平和高速道路を造り、他の先端技術も平準化させ、十三億の中国人たちが豊かになるようにしてあげようというのが、投資の動機でした。世界人口の四分の一にもなる中国を無視しては、誰も世界平和を云々することはできないのです。
16 パンダ計画の一番の目的は、東洋の平和のためということです。これは、お金を稼ぐためではありません。その重要な内容は、東洋の平和のためなのです。世界平和を成し遂げることを目的にして、東洋の平和を結束するためのものです。
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